映画AI崩壊は原作無しで大コケ?岩田剛典vS大沢たかおの追走劇が面白い!爽やかな結末に続編希望

こんにちは、ぽんぽです。「22年目の告白 私が殺人犯です」以来、結構好きなんです、入江監督作品。そんな入江監督が近未来を舞台にしたオリジナル脚本で臨む新作映画となれば観ない訳にはいきません。オリジナル脚本で近未来設定、、日本映画界の製作予算を鑑みるに、どんな出来になるか少し心配では有りますが観てきました〜。本作の感想(ネタバレ)、紹介していきたいと思います。

「AI崩壊 70点(感想ネタバレ)」

予告編

作品情報

2020年 劇場公開 日本
ジャンル: サスペンス
監督&脚本 入江悠
出演者  大沢たかお、賀来賢人、広瀬アリス、岩田剛典、高嶋政宏、 松嶋菜々子、三浦友和

あらすじ

2030年、天才科学者の桐生浩介が亡き妻のために開発した医療AI「のぞみ」は、年齢、年収、家族構成、病歴、犯罪歴といった全国民の個人情報と健康を管理していたがある時突然、暴走を開始。天才捜査官・桜庭は、AIを暴走させたのは開発者である桐生と断定。身に覚えのない桐生は逃亡を開始する、、。(映画comより抜粋)

緊迫感あるスピーディーな展開の中でも人物描写の丁寧さが魅力的な良作!

【近未来となる2030年の日本は現実味溢れる世界観】
まず、映画好きにとっては観る前から心配な事が有るんですよね。近未来の日本って設定を聞くだけで、「オイオイ、邦画なのに。製作費とか大丈夫?」と。何故か要らぬ心配をしてしまう邦画大作への微妙な不信感(笑)

しかし、その不信感は早々に取っ払ってくれます、本作。まず「2030年の日本」という時代設定が良いです。2030年はあくまでも医療AIとドローン技術が凄く進歩した程度の日本社会。要するに只今の2020年である現代より多少、便利になった程度の直近の日本なので世界観に現実味が溢れているんですよね。更に製作側としても100年後とかの日本を描くよりは製作費も格段に抑えられるんでしょうね、恐らく。

そして余計な製作費を抑えた分、AIとドローンの描写には気合入ってます。そこは、むっちゃお金掛かってそう(笑)大作でありながら、このメリハリの効いた製作費の使い方が功を奏してる感じです。結果、非常にクオリティの高い近未来型の日本を体感出来ます。

凄いぞ!センス抜群だぞ!入江監督!
兎に角、時代設定が非常に上手いので全くショボく見えないのが観てて楽しいです。
【命の選別!医療AI「のぞみ」の暴走っぷりがエグい!】
2030年の便利な日本社会は医療AI「のぞみ」に頼りっきり。健康状態など個人情報の管理から医療機関の検査体制まで圧倒的な普及率で人々の生活を支えている医療AI「のぞみ」が何と暴走!そこからは阿鼻叫喚のエグい展開!心臓のペースメーカーに内蔵されているAIの誤作動により、バタバタ死んでいく高齢者。そして健康状態を元に合理的に「こいつ、死んだ方が良いんじゃない?」とAIが勝手に判断し命の選別を始めるんです。
それがまぁエグい、エグい。そして面白い(不謹慎ww)。人工知能AIが人間に牙を剥く瞬間の緊迫感が上手く描かれていて、むっちゃ引き込まれます。
【緊迫感あるスピーディーな展開ながら人物描写は丁寧】
医療AI「のぞみ」暴走を計画した濡れ衣で容疑者となる桐生(大沢たかお)。桐生を追うのは天才捜査官の桜庭(岩田剛典)と捜査AI「百眼」。ここからの展開はサスペンスアクションらしい緊迫感ある展開になります。捜査の名の元、個人の権利を侵害しまくり手段を選ばず桐生を追い詰める捜査AI「百眼」の激ヤバっぷりが楽しいです。そんな激ヤバ捜査を全く意に介さず、冷徹に実行していくインテリ捜査官桜庭も魅力的です。
そして桐生vs桜庭のスピーディーな追走劇へと変化していく物語の中で人物描写は結構、丁寧なんです。例えば桐生が警察特殊チームCITEを撒く場面とか。桐生を逮捕したいけど、一般人を巻き込まない為に銃は使えない。そんな警察側の事情をサラッと映像で見せてくれた後に桐生が逃げる展開になるので、そこに矛盾が生じないんですよね。その上、桐生はAIの専門家なので機能的な弱点を知り尽くしている訳でして。そりゃ、捜査AI「百眼」相手でも何とか逃げられるだろうなと察しが付く納得の人物設定なんですよね、桐生さんって。
丁寧な人物描写が魅力な本作ですが、例外として劇中に出てくる政治家の如何にも悪そうな感じが少し萎えます。特に女性総理のキャラとか。政治家は取り敢えず悪く描いとけ、みたいな安易さが目に付き何となく嫌でした。
人物描写が丁寧だからこそ桐生も魅力的!
【AI暴走を人災として捉える真摯なバランス感覚で描く結末】
医療AI「のぞみ」暴走を仕掛け、合理的な日本社会を実現しようとした真犯人は天才捜査官、桜庭。この暴走事件のオチが良い感じです。AI暴走の原因を人間側の問題として捉えていて、あくまでも「人災」だと批判しているんです。妙に綺麗事を並べた「テクノロジー批判」とか「便利過ぎる社会は悪」みたいなヌルい問題提起をしてない所が観てて好感が持てます。製作側はテクノロジーに対する倫理的なバランス感覚を持った上で「テクノロジーが進化していく中で我々、人間はどう向き合っていけば良いか、みんなで考えよう」という、真摯なメッセージが込められてるのを感じるんです。

人に寄り添う人工知能AI「のぞみ」の開発者である桐生。AI暴走事件後に彼が問うのは

「人工知能は人を幸せに出来るか?それは言い換えると親は子を幸せに出来るか?」

綺麗な桜の木の下で優しげに日本社会へ問いかける桐生の姿に何故か泣けます。テクノロジー進化による可能性と希望を予感させる爽やかな結末にホッコリです。
【面白いけど大コケしそうな予感!報われて欲しい作品!】
本作、超良作です!ただなぁ、面白いけど大コケしそうな予感もするんですよねぇ。入江監督と大沢たかおの名前でどれだけの観客動員を見込めるか、、、ですよね。この2人のコンビで「あっ、面白そう」って思う人は多分かなりの邦画好きだけでしょうし。じゃあ近未来物が好きなオタ層が観に来るか?と言うと、うーむ、その層はそもそも、実写の大作邦画とか観ないでハリウッド映画見るだろうし。どう考えても幅広い一般層の観客が足を運ぶ映画ではない気がするのです。

が、しかし!いや、待てよ!
ここはやはり、天下の3代目JSBメンバーである岩ちゃんこと、岩田剛典くんがいるじゃん!彼なら充分に幅広い一般層の客を呼べる気がしないでもない。多分(笑)。彼の演技、好きなんです。「HiGH&LOW the MOVIE」のイケメン不良がハマっていた岩ちゃん、今回のインテリ捜査官の桜庭役も意外とハマってるんですよ。不良からインテリまで思いの外、幅広い役柄をこなせる岩ちゃん。この人、俳優として大成するかも?(誰目線w)うむ、頼むぞ、岩ちゃん!
本作のヒットは君にかかっている!(余計なお世話MAX)

まぁ、でも冗談抜きで本作には評価や興行収入含めて報われて欲しい気持ちあります。オリジナル大作でこのクオリティの邦画ってマジで凄いと思うんですよね。本作の製作陣へのリスペクトを込めて大ヒットを願っとります。

普通に本作の続編とか観たいレベルで気に入ってます!
そして単純に入江監督の作品がもっと観たいです!
3代目JSBの岩ちゃんこと、岩田剛典のインテリ演技が良いんです。この人凄い人かも?

AI崩壊のオススメ度は?面白いのか?

オススメ度   70点

万人に勧める良作❗️

オススメ度とは?

0〜20点・・・サイテー激ヤバ作

30〜40点・・・何か個人的に嫌い

50〜60点・・・個人的に超好き

70〜80点・・・万人に勧める良作

90〜100点・・・最高な超傑作

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〜ヌルい映画レビューにお付き合い下さい〜

ハリウッド大作から劇場未公開なマイナー作品まで日々映画鑑賞。ちょっとした映画の感想、好きな俳優の事を気ままに記事にしてます。

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