こんにちは、ぽんぽです。実は自分、映画を観る時に個人的に変な決め事があるんです。それは「土、日はラブコメディ映画を観る」です、、、うむ、我ながらどうでもいい決まり事(笑)。何故かと言いますと子供の頃から土、日は家族で食事しながらラブコメディ映画を観るって習慣がずっとあったんです、我が家は。それ故、大人になった独り身な今もその頃の生活習慣が抜けず、なんです。それゆえ週末が近づいてくると体がラブコメディ系映画を欲する特異体質に(笑)ってな訳で今回も作品の見所や制作秘話含め紹介していきたいと思います。

「ウェイトレス姿のケリー・ラッセルを通して見るアメリカ人女性の人生。それは思わぬ転機の連続?」
作品情報
2007年製作 アメリカ ジャンル: コメディー 監督&脚本 エイドリアン・シェリー 出演者 ケリー・ラッセル、ネイサン・フィリオン、シェリル・ハインズ、エイドリアン・シェリー
あらすじ
アメリカ南部の田舎町でウェイトレスをしているジェナ。彼女はパイ作りの天才で、自分の気持ちを込めたオリジナル・パイが評判だった。しかし、私生活では夫アールの嫉妬深さにより自由のない日々を味わっていた。ジェナは同僚に相談し、家出を決意。順調に家出計画を進行していたが、ジェナの妊娠が発覚する。絶望と困惑したジェナの前に産婦人科医のポマターが現れ・・・(映画comより抜粋)
妊娠、離婚、貧困などラブコメながらも題材はヘビィ級
ハッピーでウキウキな気分になりたくて、ラブコメ観る方って多いと思うんです。自分もそんな気分で本作の鑑賞に至ったのですが、、、いやぁ、結構、キマシタ、色々と。冒頭から「子供が出来てしまったけど産みたくない」とウェイトレス仲間に愚痴るジェナに面喰らいます。そんな彼女を見て「そりゃ子供育てるのは大変だけど、そこまで産みたくないって言わなくても、、」と少し彼女に対して否定的な気持ちになるんですけど、段々と物事の本質が見えてくるんです。
彼女が子供を産みたくない理由の根底には夫婦間の不仲や貧困が存在するんだと。
夫婦間が冷え切っており離婚したい、、が1人で自立していくだけの資金もない。だから離婚出来ない。そんな状態では母親にはなれない。、、、何とも苦しい環境がそこにはあるんですよね。ジェナを取り巻く環境はラブコメにしてはかなりヘヴィーなのです。
アメリカ人にとってのソウルフード「パイ」
劇中ではジェナの作る「パイ」を美味しい、美味しいとベタ誉めしながら食べる登場人物達の姿は日本人からすると不思議でちょい滑稽に見えるんです。
アメリカ人にとって「パイ」とは何なんだ?とカルチャーショックを感じるんですよ、これが。
因みにハリウッド映画で「パイ」が会話のネタに使われる場面って結構多いんですよね。とあるハリウッド映画では「老後も気兼ね無くパイを食べる金くらい欲しい」と老人が嘆いている場面、又とあるハリウッド映画では「彼女の作るパイは本当最高なんだぜ、ベイビー」的なノロケ話をするダメ男が出てきたりとパイに纏わる場面多数。正にアメリカ人にとっては共通言語とも言える位のソウルフード「パイ」。要するにパイを食べるアメリカ人は「庶民的なアメリカ人」の典型なのでしょう。行きつけのカフェでパイとコーヒーをのんびり楽しむ生活、、憧れますな。
うーむ、アメリカ人にとって「パイ」がソウルフードならば、日本人にとってのソウルフードは「米」ですかね?w。でもなぁ、米単体で食べる日本人はそんなにいないし、、。となると、むしろ米を使った食べ物で日本人がよく食べる庶民的なソウルフードとなると吉野家やすき家、松屋の「牛丼」かもしれません(どうでもいいw)。
多分、アメリカ人にとっての「パイ」は日本人にとっての「牛丼」みたいなモノなのでしょう!(力説)
まぁ日本でもファミレス行けばパイ位ありそうな気もするんですが。あと、セブンのイートインで、、パイとコーヒーとか、、って、そりゃ違うか(笑)
母となったジェナ役ケリー・ラッセルの表情の凄み!ラブコメに皮を被った社会派ドラマ
望まぬ妊娠の背景にある貧困、ラブコメと呼ぶには色々と生々し過ぎる夫婦間の描写や不倫描写、、、
あれ?思ってたのと違うぞ、、な雰囲気をヒシヒシと感じながらラストへ。
そんな「思ってたのと違うぞ」状態が最高潮に達するのは終盤のジェナの出産シーン。「赤ちゃんなんか欲しくない」と言っていた彼女が我が子を胸に抱いた瞬間、ダメ夫に向かって離婚を切り出すジェナ。その時のケリー・ラッセルの表情がスンゴイ(笑)。彼女にとって離婚し夫の扶養から外れる事によって金銭面での苦労など、ありとあらゆる困難があるかもしれないんです。
「それでも我が子と2人だけで生きていく、、あなたはいらないわ」と決意の表情。
それは正に母が我が子を守ろうとする凄み、、ビビります(笑)。このシーンを観た時に確信するんです。「あ、、これ、、ラブコメじゃなくて社会派ドラマだ、、」と。
総評
出産を機に女性に訪れる転機をラブコメ風に描いてるけど、、ホントは社会派ドラマじゃん、、的な映画でした。十分良作ではありますが、、タイトルやポスターを観て王道ラブコメを期待してる方が観ると、ちょっと生々しさやヘヴィーさに面喰らうかもしれません。
制作秘話
- 冒頭のパイ作りのシーンで作っている人の手のアップが映るがケリー・ラッセル(ジェナ役)の手ではない。現場にいた小道具スタッフの手を代用して撮影された。
- 監督はヤンキースの大ファンで球団の選手ら数人の名前の頭文字をとって役名を作った。それが「ポマター」先生の語源。
- 監督を務めながらドーン役としても出演しているエイドリアン監督。彼女は役作りの一環としてドーンと同じ様に私生活で初対面の男性と「5分間デート」を実際にしてみたとの事。
- ジェナの家として撮影された場所は交通量が多く撮影時はスタッフ一同、雑音に悩まされたとの事。
- 主演ケリー・ラッセルが一番好きなシーンはジェナとポマターが一緒にパイ作りをする場面との事。
ウェイトレスおいしい人生のつくりかたは面白いのか?オススメ度は?
オススメ度 60点
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オススメ度とは?
0〜20点・・・サイテー激ヤバ作
30〜40点・・・何か個人的に嫌い
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70〜80点・・・万人に勧める良作
90〜100点・・・最高な超傑作