こんにちは、ぽんぽです。映画「ドクター・スリープ」が公開されるとの情報を入手。「ドクター・スリープ、へぇ〜ホラー作品なんだぁ面白そうだな。ん?これシャイニングの続編なんだ、そう言えばシャイニング観た事ないや」ってな感じで言わずもがな、ホラーの金字塔「シャイニング」を今更ながら観る流れへ。ではでは本作の製作秘話含めた感想(ネタバレ)、紹介していきたいと思います。
シャイニング 30点(感想ネタバレ)
作品情報
1980年公開 アメリカ
ジャンル: ホラー
監督&脚本&製作 スタンリー・キューブリック
原作 スティーヴン・キング
出演者 ジャック・ニコルソン、シェリー・デュヴァル、ダニー・ロイド
あらすじ
冬の間は豪雪で閉鎖されるホテルの管理人職を得た小説家志望のジャック・トランスは、妻のウェンディーと心霊能力のある息子ダニーとともにホテルへやってくる。そのホテルでは、かつて精神に異常をきたした管理人が家族を惨殺するという事件が起きており、当初は何も気にしていなかったジャックも、次第に邪悪な意思に飲みこまれていく。(映画comより抜粋)
「ジャック・ニコルソンの迷演技?」これ見よがしな顔芸と台詞回しにウンザリ気味
ジャック・ニコルソンと言えば、アカデミー賞の常連とも言える超名優。彼の演技を世に知らしめた映画作品の1つが本作だという事も充分、承知の上で鑑賞したのですが、いやぁ、正直イマイチでしたぁ。
狂気をはらむホテルに足を踏み入れた小説家が自身も狂気に取り憑かれていく話。そんな狂っていく小説家ジャック・トランスを演じるジャック・ニコルソンの演技がまぁ、イマイチ。
これ見よがしに顔を歪め、意味不明な謎の台詞を長々と喋る場面、ダレるダレる(笑)
「どうだ、ホラ、俺様の狂った名演技を見ろ、ジャック・ニコルソン様だゾ」
とも言えるクドい演技、ウンザリです。ほぼ顔芸で笑いとってる様に見えるww(失礼)
多分、演技にも流行り廃りがあるのかもしれません。恐らく1980年代に於いては、このジャック・ニコルソンの顔芸とも言える大袈裟な演技が名演技と評され新鮮に映ったのかもしれません。
が、しかし現在では狂気の演技ってもっと他に良い表現方法がある気がします。昨今は日本映画に韓国映画、もちろんハリウッド映画でも狂気のキャラクターって数多く描かれている訳でして。しかも殆どが静かに狂気を内に秘め表情に出さない的なリアリティある描かれ方で。特に最近の狂気を秘めたヤバイ奴のイメージって「普通に見えて実はヤバかった」「あんなに良い人があんな事するなんて意外」みたいなイメージの方が、しっくりくる感じしませんか?。ニュースでヤバイ事件起こす犯人像とかも、見た目良い人そうだったりしますし。
それと比べると本作では見た瞬間、「ハイハイ、ヤバイ奴ね」とあからさまに分かってしまう「ザ・大袈裟な演技」をブチかますジャック・ニコルソン、、、。
時代遅れな狂気の演技が怖くないし、つまらない、、そう感じてしまいました。
「レッドラ〜ム」の台詞はホラー映画史に残る伝説の名言。もはや父親を差し置き1番怖いのは、息子ダニーの方だった
イマイチ怖くない顔芸を披露する主演ジャック・ニコルソンとは打って変わりホラーらしい良い演技をブチかましてくれるのが妻ウエンディー役のシェリー・デュヴァルと息子ダニー役ダニー・ロイドです。
まずはシェリー・デュヴァル。彼女の頰がコケて幸薄そうな顔が最高に良い(失礼w)。ジャックに斧で追い詰められ包丁ぶん回しながら身を守るウエンディーの姿、、
「ぶっちゃけ、ジャックよりあんたの方が怖いよ」
とツッコミ入れたくなる鬼気迫る演技がナイスです。彼女の演技もほぼ顔芸に近い物ではあるんですが、彼女はビジュアル自体が怖いので、ちゃんと怖いです(笑)
そして、そして!
本作のベストアクターは息子役演じたダニー・ロイド君です。
特にダニー君の「レッドラム」発言は映画「シャイニング」で1番の怖さ!
しゃがれた声で無表情なまま「レッドラーム」を連呼するダニー君、、君が1番怖いよ、君に1番「狂気」を感じるよ、、って言うかダニー君、、その気持ち悪いしゃがれ声、どうやって出してるの(笑)
「レッドラーム」のスペルを逆から読むと殺人って意味なのね、ダニー君、、、、イヤ、マジ、怖いわ、それ!
ジャック・ニコルソンやシェリー・デュヴァルを軽くぶっち切る名演技、見せてくれてます。おまけに天使の様に顔が可愛いww
斬新な世界観とカメラワークは流石、ホラーの金字塔。「呪怨」「死霊館」等、後世へ与えた影響の大きさ
主演ジャック・ニコルソンの演技にガッカリしながらも流石は語り継がれるホラー映画の金字塔。観ていてハッと感動する様な場面も多数あります。
まずは物語のオープニングです。
オレゴン州のフット山を背景にした空撮映像が、最っ高に素晴らしいです。
壮大で澄んでいる自然の空気が画面越しにヒシヒシ伝わってくる様な場面で、このオープニングだけで、この映画が凄いレベルの映画なんだと瞬間的に悟れる程の超クオリティ。
ど頭のオープニングからいきなり、映画「シャイニング」屈指の名場面炸裂!この神がかった素晴らしい風景映像にウットリです!
次は人物を床スレスレで追う様に映すカメラワークの斬新さ。
この「床すれすれカメラワーク」は映画「エイリアン3」でもエイリアンが囚人を追い回す場面で使われてた気がします。「あれって本作シャイニングのオマージュだったのかな?」とか、ふと思ったり。
「何者かに見られている&追われている不安」を掻き立てる、床スレスレカメラワーク、最高っす。凄いぞ、キューブリックww
そんでもって世界観も斬新です。「狂気をはらむホテルが住人を狂わせる」って設定。
ホテルや家、場所にある「何か」が住人に牙を剥く設定は最近のホラー映画では超鉄板のありがち設定ですよね、例えば「死霊館」とか。でも、多分1980年当時は、かなり新鮮だったんだろうなと予測出来ます。また本作の斬新さは他にもあります。それは恐怖描写が、とても曖昧に描かれている所ですかね。謎の超常現象がホテル内で起こるも特に説明がない、みたいな。このわけの分からない存在に人が脅かされる恐怖描写って凄く、Jホラー的にも感じます。映画「呪怨」とか。
とまぁ、こんな感じで本作の世界観やカメラワークが、「エイリアン3」、「死霊館」、「呪怨」等、後世の作品にも、むっちゃ大きな影響与えてるんだなと改めて感じさせられる場面が盛り沢山です。
製作秘話
- スタンリー・キューブリックは当時、仲間の映画監督達が「エクソシスト 」等の傑作を創り上げる姿に悔しさを抱いていた。そんな彼が自らも傑作を作りたいと思い製作に至ったのが本作。
- 劇中の展望ホテルで起こる超常現象について制作指揮ヤン・ハーランは「超常現象はあえて曖昧な描き方にした。その方がキューブリックらしい。説明もなく結論も語られず物語の起承転結すら分からない。催眠術にかかった様な映画にしたかった」と語っている。
- 展望ホテル外観の撮影はイギリスで行われ、ホテル周辺の風景の空撮はアメリカのオレゴン州で行われた。
- 展望ホテルのモデルになったのは先住民のモチーフを多く残すアワニー・ホテルという実在するホテル
- 作家ポール・ダンカンは「映画シャイニングの特徴は床すれすれで人物を撮るカメラワーク。狂気のホテルが人物を常に見張っている様な恐怖を演出している」と分析
総評
映画「ドクター・スリープ」を楽しむ為に予習を兼ね鑑賞した映画「シャイニング」。後世に与えた影響、絶対デカいだろうなと思う様な神レベルのカメラワークや斬新な世界観ゆえ、「た、確かに凄い」と思える映画でした。子役ダニー君、可愛いかったww。しかし、面白かったかと言うと、そこは微妙で
ホラーの金字塔「シャイニング」よ、巷で言われる程、面白くないゾ、でした。
主演ジャック・ニコルソンの演技がもはや顔芸で怖くない上に、彼が妻子を延々と追い回す場面の間延びした演出は結構、退屈でした。
まぁ、そもそも本作みたいに「観ている人間を煙に巻く謎めいてる」系の映画好きじゃないので(笑)
やっぱり、傑作と言えども現在の感覚で観ると、色褪せる物ですね。シャイニングという映画作品自体が賞味期限切れだと感じてしまいました。最近のスタイリッシュ&スピーディーなホラー映画に慣れた方には、つまらないかもしれません。
シャイニングは面白いのか?オススメ度は?一言でいうと?
オススメ度 30点
何か個人的に嫌い❗️
オススメ度とは?
0〜20点・・・サイテー激ヤバ作
30〜40点・・・何か個人的に嫌い
50〜60点・・・個人的に超好き
70〜80点・・・万人に勧める良作
90〜100点・・・最高な超傑作