こんにちは、ぽんぽです。最近は立て続けにアクション超大作やアニメ 映画を見てたので、ここらでたまには、サスペンスが観たい気持ちに。と言う事で、あんまし話題にならないながらも映画ポスターから小粒な良作感をビシビシ感じてしまう本作に興味を引かれ鑑賞へ。ではでは本作の見所や製作秘話含め紹介していきたいと思います。
「その土曜日、7時58分で主演2人を喰う存在感を見せる名優アルバート・フィニーの演技に戦慄せよ」
作品情報
2008年公開 アメリカ・イギリス合作 ジャンル: サスペンス 監督 シドニー・ルメット 出演者 フィリップ・シーモア・ホフマン、イーサン・ホーク、マリサ・トメイ、アルバート・フィニー
あらすじ
優雅な暮らしを送る会計士のアンディは、娘の養育費に窮している弟ハンクに、両親が営む宝石店への強盗計画を持ちかけ、2人は計画を実行に移すが……。(映画comより抜粋)
「金が無いなら親が経営する店、襲っちゃえ」的なサイテー兄弟の行く末を見届けよ
モフッとした体系が可愛いフィリップ・シーモア・ホフマンが演じるのは利己的なズルい兄貴アンディ。そして兎に角、名前が格好良いwwイーサン・ホークが演じるのは何をするにも段取り悪く頼りない弟ハント。
兄弟に共通するのは金に困ってる事。そんな2人の思いついた事は
「よし、金が無いなら親が経営する宝石店、襲おうゼ。どうせ店は保険入ってるし大して損害出ないじゃん」
うーむ、何てしょうがない兄弟なんでしょうww
しかも犯罪計画と呼べる程、練られた計画でも無く、思いつき&悪企みレベルの強盗を決行する2人の行く末が心配、心配(誰目線w)
計画の段階で既に雲行き怪しいし、どう考えても「コイツらには良い未来は待ってないだろう」感MAX。
そんな観ている側の期待に応えるが如くヘマをやらかしまくり、追い詰められていく兄弟の、しょうもなさが滑稽でありながらも何処か他人事とは思えないんですよね。
「物事って、、イヤ、人生って確かに思い通りにはいかないよなぁ」
と、いつの間にか自分の人生と兄弟の人生を照らし合わせたりとかしちゃったりして。気付いたらサイテー兄弟に感情移入して物語に引き込まれていきます。
強盗計画の手違いから連鎖する家族崩壊劇が極上のサスペンス。兄弟の父親演じる名優アルバート・フィニーの演技に戦慄せよ
強盗を決行した時の手違いで母親を殺してしまった兄弟。母の死を発端に連鎖していく家族の崩壊劇は正に極上のサスペンスです。
母の死を境に明るみになっていくのは家族の確執です。特に兄アンディが「自分は父親に愛されていなかった」と父親であるチャールズ本人に吐露する場面がむっちゃ印象的。父親に対する恨みに似た失望感ゆえに「親が経営する店、襲っちゃえ」的な発想になってしまった事が窺い知れる名場面となっております。
更に更に、そんなサイテー兄弟の魅力に勝るとも劣らないのが、アルバート・フィニー演じる父親チャールズの存在です。劇中ではチャールズの過去が語られる事は無いのですが、愛する妻を殺した奴が誰なのか突き止めようとする中で暗い衝動を垣間見せる場面がちょいちょいあるんですよ。
「あれ、兄弟もヤバイけど、父親チャールズも結構ヤバイ奴なのでは?」と邪推してしまうというか。
「もしかして父親チャールズって昔は結構なワルだった?」と思わせる場面と言いますか。
そんな語られる事の無い父親チャールズの過去に思いを馳せる頃には物語は終盤へ。
愛する妻を殺した奴が実の息子達である事が分かり、、何と自らの手で長男アンディを殺してしまう超鬱展開へ。
イヤ、もう、アンディを手にかける時の父親チャールズの表情が凄過ぎて、、マジで度肝抜かされます。
家族が崩壊していく不条理さをこれでもかと詰め込んだ物語のラストに相応しい、名優アルバート・フィニーの圧巻の演技、、神です
(我ながらアホっぽいww)
ラストでは完全にフィリップ・シーモア・ホフマンとイーサン・ホークの主演2人の存在感を喰ってしまう圧巻の演技をブチかましてくれます。
映画業界では「伝説」とまで言われるらしい名優アルバート・フィニー、、恐るべし(笑)
総評
強盗計画をトチった後、兄弟の人生がこと如く悪い方向に加速していく不条理さが何とも楽しい映画でした。
「物事って、、人生って確かに思い通りにはいかないよな」と思いつつも「とはいえ、自分の人生、この兄弟よりはマシだろ」とも思え、何だか観ていてポジティブな気持ちにもなれましたし(笑)
何よりも名優アルバート・フィニーの演技が素晴らしいです。家族が壊れていく不憫で何処かしら滑稽な物語の結末に「サァ〜」と血の気の引く様な哀愁漂う演技を見事に添えてくれました。彼の演技を観た瞬間、「あ〜良い映画だったな、これ。極上のサスペンスじゃん」と大満足の溜息が出ました〜。
製作秘話
- シドニー・ルメット監督は本作を「よく出来たメロドラマ」と評している
- シドニー・ルメット監督は「良いメロドラマは脚本や監督によって役者の才能が引き出され登場人物の過去まで表現されているものだ。本作でもフィリップとイーサンが、それを可能にしてくれた」と主演2人の演技を絶賛
- インタビューでフィリップ・S・ホフマンは監督の事を「20世紀の顔とも言える映画監督」と語っている。
- インタビューでイーサン・ホークは「僕は監督の作り上げたNYの映画業界に強い憧れをずっと持ってきたんだ。本作で監督の元、演技が出来る環境がとても嬉しかった」と語っている。
- 本作で兄弟の父親チャールズ役を演じたアルバート・フィニーは映画業界では「伝説」とまで呼ばれる名優
その土曜日、7時58分は面白いのか?オススメ度は?
オススメ度 80点
万人に勧める良作❗️
↓U-NEXTで「その土曜日、7時58分」視聴可能です!
本ページの情報は2021年2月時点のものです。最新の配信状況はU-NEXTサイトにてご確認ください。
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オススメ度とは?
0〜20点・・・サイテー激ヤバ作
30〜40点・・・何か個人的に嫌い
50〜60点・・・個人的に超好き
70〜80点・・・万人に勧める良作
90〜100点・・・最高な超傑作