こんにちは、ぽんぽです。全然話題にならないけど、キラリと光る掘り出し物っぽい作品。そんな作品を探しながらゴソゴソと映画漁りの毎日過ごしておりました。そんな経緯でチラリと見かけ興味本位のまま本作の鑑賞へ。ではでは本作の見所や製作秘話含め紹介していきたいと思います。
「ファイナル・ガールズ 惨劇のシナリオはお馬鹿コメディーでありながら泣ける親子物語としても楽しめる不思議な映画」
作品情報
2015年製作 アメリカ
ジャンル: ホラー・コメディ
監督 トッド・ストラウス・シュルソン
出演者 タイッサ・ファーミガ、ニーナ・ドブレス、マリン・アッカーマン、アレクサンダー・ルドウイグ、アリア・ショウカット、クロエ・ブリッジス、アダム・ディヴァイン、トーマス・ミドルディッチ、アンジェラ・トリンバー、ローレン・グロ
あらすじ
ひょんなことから1980年代ホラー映画の世界に入り込んでしまった少女の運命を描いたホラーコメディ。ホラー映画女優の母アマンダを交通事故で亡くした少女マックス。3年後、ようやく母の死から立ち直りつつあった彼女は、かつて母が出演した80年代ホラー映画を友人たちと見に行くことに。しかし上映中の劇場内で火事が発生し、マックスは逃げ惑ううちに映画の中に入り込んでしまう。信じられない出来事に戸惑いながらも、ナンシー役を演じる母に会うことができ喜ぶマックス。ところが、シナリオ通りに殺人鬼も出現し、登場人物たちは次々と惨殺されていく。マックスは母の命を救うべく奮闘するが……。(映画comより抜粋)
ホラー映画のお約束キャラ達のおバカっぷりに悪戦苦闘するマックスらに爆笑
ホラー映画の世界に迷い込んだマックスら一行を待ち受けるのは殺人鬼に殺される運命のお約束キャラ達。
俺マッチョなんだぜアピールを過剰にしてく下品なエロ男、音楽にノリながらすぐ服を脱ぎSEXしたがるギャルなどホラー映画で「こいつら、絶対殺されるだろ」系のお約束キャラさん達(笑)
こいつら、必要以上に下品でエロくて、度を越したおバカなのでマックス一行はドン引き状態。このドン引き状態、めっちゃ笑えるんですよ。特にギャルが笑えます。
ギャルに対してマックス達が「ホラー映画の中でSEXしたら殺されるのがお約束。だからSEXしちゃ駄目」と散々注意しているのに、このギャルすぐ服を脱ぎたがるしSEXしたがるし。その結果、マックス達に救命服とグローブを付けられ服が脱げない、要するにSEX出来ない状態にされるギャル。
ここ、爆笑です、マジで。

お馬鹿なホラーコメディーながらも意外と泣ける親子の物語
ホラー映画で殺される役を演じ有名となった今は亡き母アマンダ。そんな母アマンダとホラー映画の世界で再会を果たす娘のマックス。この車中で今は亡き母と出会うシーン、泣けます。マックス役のタイッサ・ファーミガの涙が何とも言えない位に良いんです。基本お馬鹿コメディーの様相をしてるのに母アマンダと娘マックスの会話シーンになると、途端に映画の雰囲気が変わるっていうか。朗らかで優しい雰囲気の「泣ける親子物語」にモードチェンジするんです、これ。
親子の会話シーンがジンワリ泣ける為、
「あれ?この映画ってお馬鹿コメディーだよね、違うんか?」と自分の気持ちが笑って良いのか泣いて良いのか迷子になる変わった構成なんです。
しかもそれがチグハグで支離滅裂って感じでも無く、不思議と調和が取れてるので感情移入もしやすくて。ホラー映画の中では殺される役の母を何とか助けようとするマックス、、すんごい応援したくなります。

スプラッター描写はかなり抑え目。本作の根底を流れるテーマ「家族愛」がその原因か
本作の結構、人がバシバシ死ぬんですが直接的なスプラッター描写や残酷描写があんまり無いんです。これって結構、意外なんですよね。本作みたいなホラーコメディーって残酷描写を前面に出した方が良いのにそれが無いんです。
ホラー映画あるあるネタを残酷なスプラッター描写を交えブラックジョークとしてガンガン展開していった方が作品としては面白いし笑えるのに、それが無いのは何故か。
多分、本作の根底を流れるテーマ「家族愛」が原因かなと思ってます。上記の通り、母アマンダと娘マックスの親子の物語がかなり泣けるんですよ。そこで気付くのですよ、、ハイ、、。この親子の物語をホロリとくる泣ける話にするにはやっぱり、残酷なスプラッター描写は邪魔になるだろうな、、と。
その結果、スプラッターな残酷描写はかなり、かーなーり、マイルドな描写となっておりますので、ご注意を。
製作秘話
- 本作のテーマは映画「愛と追憶の日々」と「13日の金曜日」の融合。
- マックスの母アマンダ役のマリン・アッカーマンの演技について脚本家のM・A・フォルタンは「複数の役をこなす中で彼女の演技の幅の広さが見事。コメディ女優に思われがちだが彼女こそ本作の真の実力者だ。出演してもらえてラッキーだ」と絶賛。
- 製作陣曰く、本作は森とキャンプ場が主な舞台ゆえに低予算映画だと思われるが、意外と製作費がかかっているとの事。
- トッド監督は初監督作品では新人の為、思うようなカメラ位置で撮影させて貰えなかった事が心残りだったが本作では小規模かつ仲間内だけで製作出来た為、自分の思い通りのカメラ位置で撮影が出来て嬉しかったとの事。
- 劇中の同じシーンがループする映像は「エルム街の悪夢4」のオマージュ。
- タイッサ・ファーミガ曰く「マックスがホラー映画の中で若き日の母と再会し涙するシーンは30回ぐらいのリハーサルをしてから撮影に臨んだ」との事。
総評
ホラー映画のお約束キャラ達のボケナスっぷりに爆笑しつつ、親子の物語は意外と泣けるって言う、不思議なホラーコメディーでした。
この不思議な作りに関しては、どっちつかずの中途半端に感じる方も多いかもしれません。自分は新鮮で好きです、この感じ。
ただなぁ、スプラッターな残酷描写がほぼ無い所はイマイチでした。ホラーコメディーらしく、もっとスプラッターな残酷描写を見せて欲しかった気もします。残酷なブラックジョークをブチかます、ネジの跳んだ笑いもこの作品なら、やろうと思えばやれそうなセンスとポテンシャル感じましたので。続編とかあったら観たいですな。
ファイナル・ガールズ 惨劇のシナリオは面白いのか?オススメ度は?一言でいうと?
オススメ度 50点
個人的に超好き❗️
オススメ度とは?
0〜20点・・・サイテー激ヤバ作
30〜40点・・・何か個人的に嫌い
50〜60点・・・個人的に超好き
70〜80点・・・万人に勧める良作
90〜100点・・・最高な超傑作