こんにちは、ぽんぽです。殆ど話題になる事なく公開されてる大作、「野性の呼び声」。自分としては面白そうな予感はしてるんですけどね。ハリソンと犬のコンビは何となく好きな組み合わせですし(笑)。と言う訳で鑑賞してきました。では本作の製作秘話含めた感想(ネタバレ)、紹介していきたいと思います。
目次
「野性の呼び声 40点(感想ネタバレ)」
作品情報
2020年劇場公開 アメリカ ジャンル:ドラマ 監督 クリス・サンダース 出演者 ハリソン・フォード、ダン・スティーブンス、オマール・シー、カレン・ギラン、コリン・ウッデル、ブラッドリー・ウィットフォード
あらすじ
秘境アラスカで地図にない土地を目指し、旅する男ジョンが、犬ぞりの先導犬としてアラスカにやってきた犬のバックと出会う。やがてジョンとバックの間に友情が生まれ、大切な相棒となっていく(映画comより抜粋)
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実写と見紛うCGで描かれる犬に違和感!
動物をリアルに描写するディズニーの超絶CG技術は実写版「ライオン・キング」で既に拝見していた身としては本作のCGで描かれる犬にはさして驚きも無いんですよね。むしろ表情豊か過ぎるCG犬バックに違和感があるんです。冒頭のウサギを元気に追っかけ回すバックの元気さや実際の犬を使った撮影では敵わない角度のカメラワークで撮られてるバックの姿にはそれなりに新鮮さもあるっちゃあるんですが、いかんせん、初めて見る雪を怖がり足を上げる仕草や怒りの表情を見せる所は違和感ありまくり。本物と見紛うCGで描かれる犬だけに、リアリティに欠けるコミカルな動きや表情を見せられると「ん?ちょいキモいぞ」となってしまう始末。正直、コミカルな犬を見るなら「ワンワン物語」みたいな2D手書きアニメやピクサー作品みたいなCGアニメで見れば良いかなって思うんですよね。個人的な好みとして実写の犬でコミカルな動きとか別に見たくないって感じです。
極寒アラスカで逞しく成長するバック!
飼い犬として人間に甘やかされ育った犬「バック」。彼は不幸にも泥棒に拐われアラスカに売り飛ばされてしまいます。極寒のアラスカでバックを待っていたのは手紙を積んだソリを引いて走りまくる「ソリ犬」としての運命。簡単に言いますと犬の強制労働場所(笑)。街の有力判事の飼い犬として温室育ちの犬バックはアラスカの寒さと雪の中での長距離ランを強いられ、ヘトヘトのグロッキー状態(笑)。「何で自分がこんな事やらなあかんのじゃ!」と不満なバック。 そんなバックに新しい飼い主が教えるのは「オレ達はただ手紙を運んでるんじゃない。その人の人生を運んでるんだ」と熱く語るんです。アラスカで犬に向かってプロフェッショナル 仕事の流儀をブチかます、新しいご主人様がカッコいい。そんな熱い仕事人の元、ソリ犬として場数を踏んでいくバックの成長ぶりが良いんです。最初はヘタレだった犬バックが段々と逞しく育ち、雪まみれな極寒アラスカの大地をソリを引きながら、ガンガン疾走していく姿が最高です。CGで描かれた犬ならではの勇壮でカッコいい姿なんですよね。因みに、この場面が本作、唯一の見所かもしれません(少なっ!)。
やっと中盤で登場するハリソンとの冒険が拍子抜けの期待ハズレ!
本作は犬のバックが主人公。それ故にハリソン・フォードが中盤までほぼ登場しません。そしてやっと中盤で登場するハリソンとの冒険が拍子抜けの期待ハズレ!なんですよねぇ。ソリ犬として活躍していたバックは、手紙運びの廃業と共にチンピラ主人ハルの飼い犬に。まぁ酷い待遇を受けていた所に初老ジョン・ソートンが現れバックを引き取る事になるんです。そこでハリソンフォード演じるジョンは死んだ息子の夢である秘境を目指しバックを引き連れ冒険の旅へ。 ここですよ、ここ! 「あ〜ハリソン出てこないなぁ、ハリソン出る出る詐欺じゃん」とガッカリしながら観ていた所にやっとハリソン登場。よし、ここから彼が演じる初老ジョンと犬バックの命がけの秘境冒険が始まるんだなぁ!とワクワクしてたんですが、あれ?。え〜何とジョンとバックはカヌーで激流を渡っただけで、アッサリ秘境にたどり着いちゃいます。な、なんじゃ、このアッサリ&拍子抜けのダブルパンチな萎え展開は!本作に期待する部分って「ハリソンフォードと犬の冒険記」じゃん!それがほぼ無いじゃん!これ、、ガッカリです。
ナレーションがスベる!犬と人間の交流が淡白過ぎて感動出来ず!
本作の特徴であり微妙な部分なのがナレーションの存在です。犬のバックが主人公なので彼の感情や境遇を説明するナレーションが頻繁に挟まれる構成。ハリソン・フォードの声で語られるスピーディーなナレーションはよく言えばテンポ良く物語を楽しめるとも言えますが悪く言うなら、アッサリし過ぎて淡白とも言えるんですよね。ナレーションでイチイチと犬の気持ちを代弁するのがウザくて、肝心の犬と人間との交流がアッサリと簡単な描写になっていて物足りないんです。 例えばバックをソリ犬として育て上げた飼い主はあっさり廃業しバックを捨てるし、初老ジョンとの冒険はあっという間に終わっちゃうし。 1番嫌いな点としてはジョンとの冒険を終え秘境に辿り着いた場面です。そこでバックは大自然の中で野性の動物として覚醒していくのですが、そこも基本ナレーションベース。「どうやらバックは野性の本能を取り戻しつつあるようだ」みたいなナレーションで語るだけの所とか。大事なエピソードを重厚なドラマで観せずにナレーションで済ませちゃう所とか、低予算な邦画かよ!ってレベル。大自然の中で野性に目覚めたバックの描写が弱いし、ジョンとの心の交流シーンも弱いし。結果、ジョンと死に別れ野性の犬として生きていく事を選ぶバックの場面が感動出来ず。一番の見所と思われる所がスベってる事態になってます。 そして最後のナレーションもスベってます。「バックは聞いてしまったのだ!野性の呼び声を!」壮大な音楽でドーン!と映画タイトルを決め台詞として使うラストのナレーション、、ふーん、あっそう、、なレベルに。ラストまで観て言える事としてはソリ犬として活躍するバックの話が盛り上がりのピークって事ですかねw。犬を本物と変わらぬCGクオリティで再現する事に重きを置き過ぎて、犬と人間のドラマがヌルくなってしまった凡作です。ディズニー製作でもこんなイマイチ作品が出来るんだなぁと逆の意味で感心しちゃいましたよ。犬を主人公にして人間とのドラマを描くって意味では最近のヤツだと映画「僕のワンダフルライフ」の方がよっぽど気合いを感じる出来でした。
製作秘話
- バックの犬種はセント・バーナードと牧羊犬のミックス。
- CG犬バックの動きを演じたのは俳優テリー・ノタリー。劇中のバックの動きの8〜9割はテリーの動き。テリー曰く「長時間、四つん這いの態勢でいる事が肉体的にキツかった」と語っている。
- CG犬の動きを演じた俳優テリーに対して製作アーウィン・ストンは「本作の撮影が恵まれていた点はテリーの存在だ。彼がバックを演じてくれたおかげで撮影は大成功だった」と絶賛。
- 過去に何度か実写映画化されているが、原作小説「野性の呼び声」を全編映像化したのは本作が初。
- 原作者ジャック・ロンドンは小説「野性の呼び声」のヒットにより売れっ子作家になり、その後40冊以上の本を出版。
野性の呼び声のオススメ度は?面白いのか?
オススメ度 40点
何か個人的に嫌い❗️
↓AmazonでDL
↓廉価版DVD
↓廉価版Blu-ray
オススメ度とは?
0〜20点・・・サイテー激ヤバ作
30〜40点・・・何か個人的に嫌い
50〜60点・・・個人的に超好き
70〜80点・・・万人に勧める良作
90〜100点・・・最高な超傑作