こんにちは、ぽんぽです。カプコンの「モンスターハンターライズ」Switchが巷では話題を独占しまくりですね。そんな中、実写映画版が公開となりましたね〜。「バイオハザード 」などゲーム原作の実写映画化に定評のある監督ポール・W・Sアンダーソンと主演ミラ・ジョボビッチのコンビには期待大!(落ち着け、自分w)。では本作の製作秘話含めた感想(ネタバレ)、紹介していきたいと思います。
「モンスターハンター 50点(感想ネタバレ)」
作品情報
2021年劇場公開 アメリカ ジャンル:アクション 監督&脚本 ポール・W・Sアンダーソン 出演者 ミラ・ジョボビッチ、トニー・ジャー、ロン・パールマン、山崎紘菜 他
あらすじ
エリート特殊部隊を率いる軍人アルテミスは砂漠を偵察中、突如発生した超巨大な砂嵐に襲われ、必死に逃げるものの一瞬にして巻き込まれてしまう。強烈な突風と激しい稲光の中で気を失ったアルテミスが目を覚ますと、そこは元いた場所とは違う見知らぬ異世界だった。その世界には近代兵器の通用しない巨大なモンスターが跋扈(ばっこ)し、そんなモンスターの狩猟を生業とするハンターがいた。アルテミスは元の世界に戻るため、次々と迫りくる巨大モンスターと激闘を繰り広げていく(映画comより抜粋)
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ディアブロス&リオレウスのみ!登場モンスターを敢えて搾るのは監督の英断?
「モンスターハンター」は小型・大型など多様なモンスターが登場するのが魅力ですが映画化に伴い登場モンスターを搾ってきたのは意外でした。勿論、アプケロスやネルスキュラ等の小型・中型モンスターは登場しますが、大型はディアブロス&リオレウスの2体のみとなってます。 前半は砂丘でのディアブロス戦、後半は遺跡でリオレウス戦となりますが、大型モンスター2体の挙動やデカさ含め、ハリウッドクオリティによるCG映像での再現には大満足です。劇中での大型モンスターが主この2体だけなのは物足り無さを感じますが、その代わりにディアブロスとリオレウスを長尺でたっぷり観られます。 色々なモンスターを沢山、登場させるよりも人気のある大型モンスターを敢えて2体に搾り、その分、ガッツリとストーリー展開に絡ませていくのは監督の英断?かもしれませんね。モンスターハンターの世界に迷い込んだ国連レンジャー部隊の銃やロケットランチャー攻撃にも耐えうるディアブロスとリオレウスは大型ならではの「タフネス」っぷりで燃えます。 なかなか倒せない圧倒的な「タフネスさ」は原作ゲーム譲りでホクホクと嬉しい限りです。 それとモンスターが人間を殺すシーンが意外と多いのも好きです。 ディアブロスやリオレウスが人間を突き殺すわ、圧殺するわ、食い殺すわと「怖い」モンスター像をガシガシに再現していて凄みがあります。原作ゲームだとモンスターが人を殺す直接描写は殆ど無いので、そこは実写ならではのバイオレンス描写で最高です。 うむうむ、原作ゲームの大ファンと公言しているポール・W・Sアンダーソン監督の「モンスターハンター愛」をビシバシ感じる大型モンスター2体の暴れっぷりが最高です。
低予算で狭い世界観がひどい?原作の魅力を一身に背負うトニー・ジャーに同情!
原作を超える暴れっぷりのディアブロスとリオレウスに満足するも実を言うと低予算?からかモンハン村が描かれないなど世界観は狭く、ひどいと感じる所もあります。 恐らく、大型モンスターの再現を優先した事でモンハン村などには予算を割けなかったのかもしれません。肝心のモンハン村がないことにより、異世界に来た軍人アルテミス大尉(ミラ・ジョボビッチ)がハンターとして成長する過程が適当になってます。 特に双剣を習得する訓練が素振りだけなのは残念です(泣)。 そこはやっぱりモンハン村を再現して闘技場で小型・中型モンスター相手に実戦形式で双剣の戦い方を身に付けていくアルテミス大尉の姿が見たかったです。 そういったモンハン村での生活がほぼ描かれず、世界観の狭さを感じる中でも原作の魅力を一身に背負うハンター役トニー・ジャーには同情してしまいますw。 タイ出身の世界的アクション俳優トニー・ジャーの浅黒く逞しいビジュアルは「モンスターハンター」の世界観にハマりまくりです。 大剣や弓を担ぐトニー・ジャーはコスプレ感を感じず、原作ゲームファンも納得かと思います。実写でデカ過ぎる武器を持ってる俳優って馬鹿っぽいし、コスプレ感が出てしまう事もあるかと思いますが、トニー・ジャーの場合は全く問題無いのが凄いんですよね。 まぁ、トニーの高過ぎる身体能力によるアクション自体が漫画的だしゲームキャラっぽいので合ってるのかも?しれませんw。 もうホントに本作の世界観の狭さやひどい部分をカバーするが如く、正に原作ゲームの魅力を一身に背負うトニー・ジャーには泣けてきて同情MAXです、、(合掌w)。 何より、アルテミス大尉(ミラ・ジョボビッチ)と相棒ハンター(トニー・ジャー)が犬猿の仲を経て、信頼関係を築いていく過程は丁寧だからこそ、低予算ゆえ、モンハン村での暮らしぶりやハンターとしての成長が削ぎ落とされてるのが惜しいのです。 モンハン村って原作ゲームファンにとっては、プレイ中に何度も行き来する超馴染みの場所なので実写ではガッツリ描いて欲しかったんですけどねぇ、、。
双剣や大剣による狩猟アクションは武器の特性活かせず凡庸!
個人的に期待外れだったのはモンスター相手に繰り出される狩猟アクションの凡庸さです。 モンハン武器の特性として 大剣なら「グッと溜めて、ドスっと振り下ろす」 双剣なら「ガシガシっ、バシュバシュ」 と斬り刻むなど原作ゲームならではの武器の使用感が全く再現されていないのです。 武器から炎や光が繰り出される必殺技に関しては実写だとリアリティが無さ過ぎる上に、威力も弱めで必殺といえない描写に。 特に大型モンスター相手に双剣で立ち向かうアルテミス大尉(ミラ・ジョボビッチ)は無理があり過ぎる構図で萎えます。 実写だと大型モンスターのデカさが際立つので双剣で立ち向かうアルテミス大尉の姿には 「いや、小さい上にリーチが短い双剣で勝てる訳ないじゃん!」 と冷静にツッコミを入れたくなる狩猟アクションシーンが残念です。 唯一、狩猟アクションとして良かったのは弓による爆裂矢の攻撃ですかね。ハンター(トニー・ジャー)が放つ爆裂矢により、大型モンスターの巨体がぐらつく姿は圧巻です。実写だと、この爆裂矢が強力過ぎて 「いや、もう大剣や双剣なんて使わないで、ハンター達は全員、弓を使えばいいじゃん!」 とまたまた冷静にツッコミを入れてしまいます。 何ていうか、モンスターの再現には気合入ってるけど、モンハン村や武器を使った狩猟アクションの再現性は低め、、ここら辺から段々とポールW・Sアンダーソン監督の好みに察しが付いてくる気がします。 要するに、監督は「モンスターハンター好き」というより単に「モンスター好き」なだけなのかもしれません。 だからディアブロスやリオレウスは大好きだからガッツリ描くも、モンハン村や狩猟アクションと言った「モンスターハンター」らしい世界観には興味が無いからこそ描き方も雑で凡庸になってるのでしょう、多分(超憶測w) 「バイオハザード」 の実写化では原作ゲームを上手くアレンジする卓越した監督のセンスを感じたのに、そのセンスが今回の実写「モンスターハンター」の世界観と狩猟アクションに見られないのがホント、残念です。
レンジャー部隊が異世界に転移する設定は実写オリジナルの燃える展開!
色々と不満はありつつもレンジャー部隊が異世界に転移する設定は楽しめます。 実写オリジナルでありながら分かりやすい物語導入部分として見事に機能していてポールW・Sアンダーソン監督のセンスの良さを感じます。 特に序盤でレンジャー部隊が大型モンスター相手にガトリング銃や手榴弾、ロケットランチャーで応戦する展開は軍事アクション映画好きとしてはかなり燃える展開ですし。 まぁ、個人的にはアルテミス大尉(ミラ・ジョボビッチ)率いるレンジャー部隊がモンハン村を訪れ、訓練を積んで大型モンスターを狩るパーティーに成長していく展開が観たかったですね。 意外とレンジャー部隊のメンバーが魅力的だったので、少し残念です(泣)。 現実世界の狙撃兵がモンハン村で訓練を積み、ボウガン使いやガンナーになる展開とか燃えるだろうに(燃える展開が大好き人間w) それとアルテミス大尉(ミラ・ジョボビッチ)とハンター(トニー・ジャー)の喧嘩シーンも楽しいです。 アクション俳優トニー・ジャーの身体能力を活かしたとは言えない、凡庸な格闘シーンなのですが、ハリウッドを代表するアクション女優ミラ・ジョボビッチとの対決となれば、そのシチュエーションだけでアクション映画好きとしては燃える展開なのです。 しかも思いの外、この対決シーンが長尺でたっぷり描かれているので満足度高し!です。 「レンジャー部隊vsディアブロス」 「ミラ・ジョボビッチvsトニー・ジャー」 についてはアクション映画好きとして、ちゃんと燃える展開がチラホラ見られるのが救いです。
総評
レンジャー部隊が異世界に転移してモンスターに遭遇する実写オリジナル設定は燃える展開で楽しかったです。超絶クオリティCGで再現されたディアブロスやリオレウスの暴れっぷりも大満足です。 しかしながら、低予算ゆえのモンハン村が描かれない世界観の狭さには「うーむ、ちょいひどいなぁ」と思ったり。 あとモンハン武器を使った狩猟アクションが凡庸な所も好きじゃないですね。 そこら辺の粗はアクション俳優トニー・ジャーの存在により、ある程度カバーはされてますけど、ね。(トニー・ジャーには若干、同情気味w) こんな感じで良い所と悪い所が半々なので、観終わった後はまぁ普通だったな、、が感想になりそうですw。 続編ありそうなので、また大型モンスターの良い暴れっぷりが観られるなら期待したいなと思っております。
製作秘話
- 主人公アルテミスが現実世界からモンスターハンターの世界に転移する設定にした理由は「ゲームを知らない人がモンスターハンターの世界に入り込みやすいようにする為だった」とジェレミー・ボルトら製作陣は語っている。
- 軍事である主人公のアルテミス大尉を演じるにあたり、主演ミラ・ジョボビッチは役作りとして毎朝4時に起床してワークアウトを実践していた。ミラ・ジョボビッチ曰く「私は軍人という職業をとてもリスペクトしているの。だから演じやすかったわ」と語っている。
- ハンター役トニー・ジャーは元々、監督ポール・W・Sアンダーソンの大ファン。
- 本作でのアクションシーンではハンター役のトニー・ジャーはスタントマン無しで全て本人が演じている。
- 共演したアクション俳優のトニー・ジャーについて主演ミラ・ジョボビッチ曰く「2人の会話シーンではお互いにアドリブを織り交ぜながら演じたりして楽しかったわ。アクションシーンでのトニーは正に生身のスーパーヒーローね」と絶賛している。
- 監督ポール・W・Sアンダーソンは原作ゲーム「モンスターハンター」の大ファン。実写映画化に伴い、カプコン側からは「なるべくモンスターが人間を食べる描写は無い様にして欲しい」と要望があったと監督自身が後にインタビューで明かしている。
- 主人公のアルテミス大尉が使う狩猟武器が双剣になった経緯は、元々、「バイオハザード 」シリーズの経験から主演ミラ・ジョボビッチが双剣に扱いに慣れていたからとの事。更にミラ自身も「私はアクションで扱う武器は双剣が大好きなの」と語る程だった為、主人公の扱う武器は双剣に決まったとの事。
- 壮大な砂丘のシーンが多い為、監督ポール・W・Sアンダーソンは本作を「アラビアのロレンスとモンスター映画の融合」と称している。
- 監督ポール・W・Sアンダーソンが一番好きなモンスターは「ネルスキュラ」との事。
- 主演ミラ・ジョボビッチが一番好きなモンスターは「リオレウス」。ミラ曰く「見た目がカッコよくてラスボス感があって好きなの」と魅力を語っている。
モンスターハンターのオススメ度は?面白いのか?
オススメ度 50点
個人的に超好き❗️
↓U-NEXTで「モンスターハンター」視聴可能です
本ページの情報は2021年10月時点のものです。最新の配信状況はU-NEXTサイトにてご確認ください。
オススメ度とは?
0〜20点・・・サイテー激ヤバ作
30〜40点・・・何か個人的に嫌い
50〜60点・・・個人的に超好き
70〜80点・・・万人に勧める良作
90〜100点・・・最高な超傑作