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暁に祈れ 60点(感想ネタバレ)

こんにちは、ぽんぽです。映画のポスターや商品パッケージの雰囲気で観る映画を決める時ってありますよね。本作正にそれ。ポスター一面に写る逞しい背中。その背中から発せられるアンダーグランドなオーラ。この映画、ヤバい奴(面白い映画)に違いないと勝手に確信し早速みてきました。ではでは本作の見所や製作秘話含め紹介していきたいと思います。

「暁に祈れは劣悪な刑務所内で繰り広げられるドス黒いスポ根モノ」

予告編

作品情報

2017年製作 イギリス、フランス

ジャンル: ドラマ

監督&脚本 ジャン=ステファーヌ・ソヴェール

原作 ビリー・ムーア

出演者 ジョー・コール、ヴィタヤ・バンスリンガム、ポンチャノック・マーブグラン、ソムラック・カムシン

あらすじ

タイで麻薬中毒者となってしまったイギリス人ビリー・ムーアは、家宅捜索により逮捕され、悪名の高い刑務所に収監される。殺人、レイプ、汚職がはびこる地獄のよう刑務所。そこでムエタイ・クラブと出会いビリーの中で何かが大きく変わっていく。(映画comより抜粋)

暴力、レイプ、麻薬が蔓延する刑務所は正に「地獄」

日本の刑務所とはレベルの違うダークサイド臭放つ無法地帯といえば、海外の刑務所ですよね、やっぱし。海外ドラマの影響からかアメリカの刑務所とか、絶対入りたくない(笑)絶対ヤバい(笑)

そんな中、ヤバさではやっぱり上には上がいるもんでして。そりゃ、やっぱしアジアの刑務所のヤバさったらないですよ、マジで。本作の舞台となるタイの刑務所は正に「地獄」。

刑務所に入ってくる新入りには、数人で小突き回した上でレイプする。男同士でも関係無し。

当然ながら殺人に麻薬売買もあります。そんでもって、すんごく汚いんですよね。匂いが漂ってきそうな不衛生な雰囲気が画面からバシバシ伝わってきます。そりゃ、そうですよ、だって隣で寝てると思ってる奴が死んでるとかがザラ。その遺体は放ったらかし。不衛生極まりないですな、うむ。大量の囚人達が所狭しと雑魚寝で眠りにつくシーン、観るだけで気持ちが沈みます。マジで嫌だ、こんな所(笑)

刑期を終えて刑務所から生きて出られる囚人が何人いるのやら、、、、

欧米の刑務所と違い、人権皆無の激ヤバなアジアン刑務所を追体験出来る最高の「ムショ」映画となっております。

刑務所ならではの「ドス黒いスポ根」的な展開が新鮮

本作の主人公ビリーが刑務所内でムエタイに魅了され練習に打ち込んでいく様はスポ根映画さながら。

、、ではあるのですが、スポーツを通し人間が更生していく爽やかなスポ根映画とはワケが違うんです。兎に角、ドス黒い(笑)。

そもそもビリーが刑務所内でムエタイに打ち込む姿が悲壮感満載なんです、これが。ビリーのいる刑務所の環境が地獄過ぎてあまりにも絶望し過ぎると恐らく自ら命を絶ってしまう位の環境。その環境下で絶望し死なない為には何か夢中になるモノ、すがるモノ、、、要するに「生きていく糧」になるモノが必要な訳でして。それがビリーにとってはムエタイなんですな、うむ。

そんなビリーのムエタイの練習に打ち込む姿は、、まぁドス黒い(2回目)

ムエタイに出会いながらも刑務所内が地獄なのでビリーは結局、麻薬中毒にもなるし禁断症状で嘔吐しまくり。麻薬中毒でヘロヘロなままムエタイと向き合う姿は、爽やさ皆無(笑)

劣悪な環境の刑務所内で更生する事の難しさをバシバシに説いてくれます。この作品。

製作秘話

  • 原作者であるビリー・ムーアは実際にイギリスの刑務所に3週間、タイの刑務所に1年間の服役経験あり
  • 原作者ビリー・ムーア曰く「タイの刑務所で金儲けの為にムエタイを始めたが自分は選手としてはかなり弱かった為、金儲けが出来ず、刑務所内では止むを得ず、麻薬の売人なった」との事。
  • 劇中でビリーが中毒になる麻薬は「ヤーバー」という名のドラッグ。タイ語で「イカれた薬」の意味
  • 原作者ビリー曰く「ヤーバー」を使うと解放感と共に感情が爆発してハイになり、ムエタイ試合でもパンチが当たる感覚が味わえたとの事。
  • 本作は原作者ビリーがチェンマイ刑務所に服役した時の経験を元に創れらている。
  • 本作でプロの俳優は主演を務めたジョー・コールのみ。その他のキャストは実際の元囚人やボクシングチャンピオンなどのアマチュアを俳優として起用している。
  • 主演ジョー・コールはダニエル・クレイグやヘレン・ミレンを輩出した名門ナショナル・ユース・シアター出身

総評

アジアの刑務所の治安の悪さをバッチリ追体験出来る上に、観る側の「一種の怖い物見たさ」なる欲求も満たしてくれる良作です。そしてスポ根モノとしても良作。

刑務所内で言葉が通じない囚人達から身振り手振り、ムエタイを指南されるビリーの姿には胸が熱くなりますな。

まぁ、でもヤク中なんですけどね、ビリーは(笑)うむ、ドス黒いぞ、ドス黒いスポ根モノぞ、うむ。印象的だったのはラストのまさかの実際の原作者ビリー・ムーアのご本人出演シーン。ご本人、、主演のジョー・コールの細面とは違い過ぎる外見(笑)実際のビリー・ムーアは厳ついしガタイもムッチリがっちり体型。

そりゃ、この人なら刑務所でもやっていけるわ、、と納得出来てしまう「ワル」オーラ全開の出で立ちに爆笑してしまいました。

暁に祈れは面白いのか?オススメ度は?一言でいうと?

オススメ度   60点

個人的に超好き❗️

オススメ度とは?

0〜20点・・・サイテー激ヤバ作

30〜40点・・・何か個人的に嫌い

50〜60点・・・個人的に超好き

70〜80点・・・万人に勧める良作

90〜100点・・・最高な超傑作

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〜ヌルい映画レビューにお付き合い下さい〜

ハリウッド大作から劇場未公開なマイナー作品まで日々映画鑑賞。ちょっとした映画の感想、好きな俳優の事を気ままに記事にしてます。

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