Netflix映画シャフトのコメディー路線にガッカリ?老いたサミュエルによる続編は迫力不足!

こんにちは、ぽんぽです。まさかまさか!2019年、シャフトの続編が製作されました!自分にとって前作の2000年版「シャフト」はかなり好きな映画の部類に入るんです。いやぁ、普通に嬉しい。しかもネットフリックス映画として生まれ変わるとは。時代の流れを感じますな。既にネトフリ会員である自分は本作をポチって鑑賞するだけ。わざわざ映画館に足を運ばなくていいのがマジで楽ですw。では本作の製作秘話含めた感想(ネタバレ)、紹介していきたいと思います。

「シャフト/SHAFT(2019) 40点(感想ネタバレ)」

予告編

作品情報

2019年製作 アメリカ(Netflix配信)

ジャンル: アクション

監督 ティム・ストーリー

出演者 サミュエル・L・ジャクソン、ジェシー・T・アッシャー、レジーナ・ホール、アレクサンドラ・シップ、リチャード・ラウンドトゥリー

あらすじ

私立探偵の父ジョン・シャフトと赤ん坊の頃に生き別れた息子ジョン・シャフト・ジュニアはFBI分析官。ある日、親友カリムが遺体となって発見される。不審に感じたジュニアは単独で捜査するも早々に行き詰まり、別れて以来、会っていなかった父に助けを求めるが……。(映画comより抜粋)

初代と2代目シャフト、夢の共演が実現!しかし敵キャラが普通過ぎる上、緊迫感無い銃撃戦の微妙さが目立つ!

【ハードボイルドからコメディー路線への変更にガッカリ!】
前作「シャフト」(2000)はハードボイルドアクションでしたが今回の続編「シャフト」(2019)はアクションコメディー的なノリとなっています。鑑賞中に、既に「あれ、前作とは何か雰囲気違うな」と思いながら見てたんですけどね。この点に、普通にガッカリしております。前作では黒人差別が蔓延るアメリカ社会をガッツリ、エグく、ハードに描いていたんです。差別に対し沸沸と湧き上がる黒人達の怒りをバシバシに感じる映画の雰囲気。そこに当時は衝撃を受けたもんです。そんな2000年版「シャフト」が大好きだったのですが、、。それなのに本作では、そこの描き方がマイルドで不満です。アメリカ社会での黒人差別をネタにしたジョークで観てる人間を笑わせようとする気満々。明らかにコメディー路線へとチェンジしてる、、あ〜あって感じ。
【時の流れは残酷?年老いたサミュエルは迫力不足!】
自分、サミュエルが演じるシャフトがマジで大好きなんですよね。2000版「シャフト」のサミュエル版シャフトがまぁ魅力的で最高でして。当時はアメリカ社会の黒人差別に対して怒りを露わにするシャフトの姿が印象的でしたね、うむ。演じるサミュエルの鋭いって言うかギョロっとした悪い目つき(失礼w)と常にギラついてる感じ!ハーレムのギャング相手に一歩も引かず銃でガンガン撃ち殺していく無双っぷりも堪らんです。
「俺(黒人)を舐めてるとぶっ殺すぞ」と全身でカマしてくるシャフトの姿、マジカッコ良いんですよね。
シャフトが着てる黒レザーのロングコートとか、欲しくなった位です(笑)。そんな大好きなサミュエル版「シャフト」を今回も楽しめたかと言うと、うーんって感じです。
続編となる本作では60歳の設定となるシャフトを演じるサミュエル。彼も流石に年食ったなぁって感じなんですよね。顔のタレ、特に目元のタレが目立って柔和な顔つきに。2000年版のギラついた目つきが鳴りを潜めちゃってるのが残念なんです。うむ、時の流れは残酷ですな。サミュエル自身のビジュアルの劣化により、シャフトってキャラが迫力不足に陥ってしまった感じ。そもそも演じるサミュエルは今やハリウッド屈指の大スターですからね。ギラつくほどアメリカ社会に対しても黒人差別に対してもあんまり不満とかないのかも知れません(勝手な想像ww)
【父親シャフトと息子の会話劇はかなり笑える良い出来!】
コメディーへ路線変更した本作に不満はあるのですが、ではコメディー部分が全く笑えないかと言いますと、イエイエ、なんです。ぶっちゃけ、結構笑えるんです、これが。
FBIデータ分析官の息子JJ(ジェシー・T・アッシャー)は法律と人権を重んじる常識人。彼がコンビを組む事になる父親シャフト(サミュエル・L・ジャクソン)は当然ながら激ヤバレベルの暴力超人な訳で。そんな父親のヤバさにドン引きしまくる常識的人JJの姿はまぁ笑えます。特に父親シャフトが「彼女にお前のシャフト(チ○ポ)を入れろ!」みたいな荒っぽい恋愛のアドバイスを息子JJにブチかます場面とか(笑)。父親の強烈な下ネタに口アングリな息子JJ、最高です。他にも父親シャフトと息子の会話劇は中々の面白さなんです。
例えば「黒人が大学出てクレジットカード使ったら白人なのかよ!」とか、黒人差別をネタにしたジョークはキレ抜群で笑える笑える。

個人的に1番笑ったのは捜査の一環で2人が退役軍人コミュニティーを訪れる場面。その退役軍人コミュニティーの名前が「男同士、見守る会」、、明らかに男臭い軍人のホモセクシャルをゴリゴリにイジってる際どい笑い、、爆笑しまくりです。繰り返しますがハードボイルドなシャフトが好きな自分にとって本作のコメディー路線は基本好きじゃないんです(素直じゃない奴w)。でもコメディー部分は率直に、と言いますか、かなり笑える良い出来です。
【敵キャラの掘り下げが浅過ぎ問題、勃発!】
本作では更に大きな問題点があるんです。それが敵キャラの掘り下げ浅過ぎ問題、です。前作の敵キャラは何せ強烈でしたからね。前作は黒人差別主義の金持ち道楽息子(クリスチャン・ベール)って設定の敵でしたから。黒人に対するアメリカの社会問題を内包する強烈キャラ。そんな前作の敵キャラと比べると、本作の敵は麻薬密売組織のボス、、ってだけ、、。黒人に対するアメリカの社会問題ほぼ内包してない、ただの悪党。しかもその悪党がどれだけ悪いかもほぼ描かれない適当さ。過去にシャフト、妻マヤ、幼いJJを殺そうとしたから倒しとけってレベル。この麻薬密売組織ボスが普通過ぎて、観てて「こいつ悪い奴だから倒さなきゃ」って気持ちになれないんですよね。
【初代と2代目シャフトが夢の共演するも緊迫感無い銃撃戦!】
アクションコメディーのコメディー色が強いゆえ銃撃戦に緊迫感が全く無い本作。前作の緊迫感MAXの血生臭い銃撃戦とは違い、隋時コメディーの空気が漂う本作の銃撃戦は「シャフト達が死ぬ訳ないじゃん」感が常にあるんですよね。この緊迫感の無い銃撃戦、イマイチですな。そんな銃撃戦を観て既に自分のテンションはだだ下がり気味ではあるのですが嬉しいサプライズもあったりなんかして。敵本拠地に殴り込みをかける父親シャフトと息子JJの元に強力な助っ人が現れるんです。
何と初代シャフト俳優リチャード・ラウンドトゥリーが祖父役として登場!

リチャード・ラウンドトゥリーとサミュエル・L・ジャクソン!
初代シャフトと2代目シャフトの夢の共演です!ここは盛り上がりましたわ!
新旧ヒーローが共演って、プチ「アヴェンジャーズ」的なノリなのはサミュエルのお陰?ww
「シャフト」ファンへの素敵な贈り物ですな、うむ。グッジョブ、製作陣!

そんでもって初代シャフト、2代目シャフト、息子JJ(多分3代目シャフト?)が敵本拠地へガッツリ武装して殴り込みにいく、燃える展開。しかしながら、いかんせん、その先に待っている銃撃戦はコメディー調で緊迫感無い上に敵キャラの魅力も無い訳でして。ええ、そうです、そうなんです、正直盛り上がりません。普通に軽くドンパチやって敵に銃弾をぶち込んで終わりと言った、何の驚きも無い流れで決着。

アクションコメディーでアクション盛り上がれない、、致命的です。
【父親シャフトの生き様を受け継ぐ息子!しかし感動出来ず!】
25年前に自分を捨てた父親シャフトに複雑な思いを描く息子JJ。コンビを組み捜査していく内に父親シャフトの破天荒な生き方に魅力を感じていく息子のJJ。何となく父親シャフトへ尊敬の念を抱きJJ自身も変わっていく様子は、観ていて心地よい家族愛の描かれ方なんです。しかし中盤から、ちょいイマイチな所が目立ってきます。息子JJが段々と父親シャフト的な生き方に変わっていくならまだしも、銃の腕前まで急にシャフト並みになる超展開はやり過ぎかと。銃が嫌いって言ってたJJだけど実は銃の腕前はシャフト並みでした!流石はシャフトの息子!みたいな描き方、萎えます。
更に萎える所が続きます。事件解決後、息子JJは警察を辞めシャフト探偵社で祖父や父親シャフトと行動を共にするって終わり方、イマイチ。警察組織に嫌気がさし辞めた父親シャフトと同じ行動をするって、、「それがシャフトの生き様を受け継ぐって事なのか?」と疑問があるんですよね。そこは父親についていくんじゃなくて、警察組織に残り組織内でシャフト的な生き方を貫くって方がカッコ良いし息子JJのキャラが立つのに。それも無いんかい。結果、シックなオレンジ茶色ロンゴコートで颯爽と歩く息子JJの姿には「シャフト」は感じられず。祖父から父親へ、父親から息子へ、、「シャフト」的な生き様が受け継がれていく描写が全然上手くいっておらず、終わり方に感動も出来ない残念さとなっております。
【ネトフリ映画の凡作?前作は観ておくべし!】
本作を楽しむ上で前作である2000年版「シャフト」の鑑賞は必須レベルです。一応、本作でもオープニング回想シーンでシャフトの人物像をある程度説明しています。しかし、それだけではシャフトって男の凄さは初見の人には分かりにくいかと。シャフトって男がハーレムの黒人社会でどれだけリスペクトされてるか、シャフトって男がどれだけ強くてヤバイ男なのか。そこは前作を鑑賞しイケイケ、オラオラ全盛期のギラついたシャフトをしっかり知っておいた方が良いです。
多分、前作を観てないと本作の面白さ半減するレベルですので、ご注意を(笑)

にしても、本作は微妙な出来ですね。シャフト映画として、若しくはファンムービーとしては多少楽しめる要素もありますけど。ハードボイルドからアクションコメディーへの路線変更が好みじゃないし。単純にアクションコメディー映画として凡作ですww。そう言えば今回、Netflix映画って奴を久々に観ましたww。(唐突w)

そして思った事としては「ネトフリの映画やドラマって面白いのばかりだと思ってたけど、凡作もあるんだな」って事ですかね(笑)

製作秘話

  • 本作を製作する案が出た時、ティム監督は「続編を作るべきなのか?と最初は思ったが出来上がった脚本の面白さにホレて監督を引き受けた」と語っている
  • コメディー部分は事前に会議でティム監督、ジェシー、サミュエルの3人による入念な打ち合わせがあった
  • 祖父ジョン・シャフト・Sr役のリチャード・ラウンドトゥリーは1971年「黒いジャガー」でシャフトを演じた初代シャフトとして有名な俳優
  • サミュエルの演じるシャフト像についてティム監督は「どんな状況も打破出来る男シャフトを演じるのにサミュエルほど適任な俳優はいないよ」と絶賛
  • 映画の舞台となるハーレムでは撮影中にも関わらず通行人から「サミュエルだ!」と声をかけれる事が多く、その度にサミュエルの撮影シーンが中断する事態となった。

シャフト/SHAFT のオススメ度は?一言でいうと?

オススメ度   40点

何か個人的に嫌い❗️

オススメ度とは?

0〜20点・・・サイテー激ヤバ作

30〜40点・・・何か個人的に嫌い

50〜60点・・・個人的に超好き

70〜80点・・・万人に勧める良作

90〜100点・・・最高な超傑作

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ハリウッド大作から劇場未公開なマイナー作品まで日々映画鑑賞。ちょっとした映画の感想、好きな俳優の事を気ままに記事にしてます。

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