こんにちは、ぽんぽです。近々「トロールズ ミュージックパワー」が公開されますが実はこの「トロールズ」シリーズは未見な上、存在すら認知してなかった作品なんです。評判も聞いた事が無いような(失礼w)。こうして続編が公開される位だから面白いのかもと思い予習も兼ねて映画一作目を鑑賞しました。では本作の製作秘話含めた感想(ネタバレ)、紹介していきたいと思います。
目次
「トロールズ 40点(感想ネタバレ)」
作品情報
2016年制作 アメリカ ジャンル:アニメ 監督 マイク・ミッチェル 脚本 グレン・バーガー、ジョナサン・エイベル 出演者 アナ・ケンドリック、ジャスティン・ティンバーレイク、ズーイー・デシャネル、クリストファー・ミンツ=プラッセ、ラッセル・ブランド他
あらすじ
歌と踊りとハグが大好きなトロールたちは、森の中で楽しい毎日を送っている。しかしその一方で、トロールを食べれば幸せになれると信じる不幸な生き物ベルゲンの存在に脅かされていた。トロール王の娘ポピーは、かつてベルゲンから仲間たちを守った父に感謝を捧げるべくパーティを開くが、ベルゲンに見つかり仲間たちがさらわれてしまう。ポピーはひねくれ者ブランチの隠れ家に無事だった仲間たちを隠し、たったひとりで仲間の救出に向かう(映画comより抜粋)
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トロールのお姫様である主人公ポピーが唯のポジティブ女子!
歌と踊りとハグが大好きなトロールの設定が何とも微笑ましいのですが、トロール達が魅力的かと言うと、そうでもなく普通です。 ぬいぐるみっぽい質感のCGは良いのですが、鼻の大きさや長髪のキャラクターデザインは日本人の感覚からするとあんまり可愛くないのです。公式サイトではグッズ販売も行ってるみたいですが、正直、日本の子供やキャラ物が好きなオタ層に響く魅力は皆無な「トロールズ」(泣)。 それとトロールのお姫様である主人公ポピーが唯のポジティブ女子でイマイチです。 前向きで仲間思い、歌と踊り大好き、ポジティブ、、そんなアニメキャラはいくらでもいるわい!状態でオリジナリティがほぼ無い気が。唯一、ポピーの可愛さが垣間見えるのは旅の相棒となるブランチとの小気味良い掛け合いの時だけなのが残念です。 それと仲間のトロール達が好きじゃないのです。 何故ならトロールにとっての天敵ベルゲンに仲間を拐われたのにトロールの中に助けに行く奴がいないのにガッカリ。結局、ポピーが救出に向かう時も「行ってらっしゃーい」と歌と踊りにかまけながら送り出すシーンとか普通にちょいムカつきます。トロール達が全体的にムカつくので、皮肉屋でイヤな奴の設定であるブランチがイヤな奴に見えないw。 あとトロールの天敵ベルゲン側のエピソードもあるのですが、これまた微妙です。 トロールを食べると幸せになると信じてる危険な種族ベルゲン。ベルゲンの王グリスルと召使いブリジットの恋物語はディズニーアニメ「シンデレラ」へのオマージュとも言える展開ですが、観た事ある展開が目白押しで新鮮さが皆無なんです。 ただ、召使いブリジットの恋を応援するポピー達との間に芽生える、友情には少しホロリと来ましたけどね。ブリジットとポピー、普段は相入れない種族である「ベルゲン」と「トロール」がお互いを思いやる姿はちょい泣けました。 多少は泣ける部分があるのですが基本、トロールのお姫様ポピーを筆頭にキャラクターの魅力が弱い上に、ストーリー展開にオリジナリティがほぼ無いのがつまらないのです。
ジャスティンティンバーレイクの歌声だけ!ブランチ以外の声優に魅力無し!
キャラクターの魅力が弱く、ストーリー展開にオリジナリティは無し。 いやいや、本作は「ミュージカルアニメ」なので歌さえ、、歌さえ良ければ全てが丸く収まる! 、、筈なのですが、劇中に挿入されるオリジナル曲もカバー曲も当たり外れが多く、イマイチ盛り上がりに欠けるのです。 原因は良くも悪くもブランチ役の声優兼、本作の音楽プロデューサーを担当したアメリカの超人気歌手ジャスティン・ティンバーレイクの存在が大きいかと思うのです。 まず本作で挿入されるオリジナル曲はそもそも良曲と言い難く、口ずさみたくなる魅力がない凡庸さなのです。その凡庸なダンスミュージックをバックにポジティブ歌詞を歌うポジティブ女子の主人公ポピーは当たり前の如く凡庸w。 更に本作で挿入される往年ヒット曲カバーはチョイスが渋過ぎて知名度低めな為、盛り上がれない事態になっております。特に日本人には馴染みの無いカバー曲ばかりなんですよねぇ。 魅力ある楽曲と歌はミュージカルアニメの肝である筈なのに、そのオリジナル曲とカバー曲がスベってるのは音楽プロデューサージャスティン・ティンバーレイクのセンスの問題かと。 ジャスティン・ティンバーレイクは自分も大好きなポップスターなのですが彼の曲は好き嫌いがはっきり分かれる独特の曲がズラリとあるんですよね。その証拠にYouTubeの再生回数を見ると、曲ごとに再生回数は乱高下が激しくて、彼のファンも好きな曲と嫌いな曲がハッキリしてるのがよく分かるのですw。 因みに自分が好きな曲は「Like I Love You」「Suit &Tie」で嫌いな曲は「Man of the Woods」「Filfhy」辺りですかね。 そんな好き嫌いがハッキリ別れる音楽センスの持ち主であるジャスティン・ティンバーレイクが音楽プロデューサーとしてチョイスした劇中歌も好き嫌いが別れますよね、そりゃ(泣) 主人公ポピーの声優を務めたアナ・ケンドリックの歌声は文句無いけど、いかんせん歌詞も曲調もありきたりでアニメ映画「トロール」を世に知らしめる名曲は無し。「アナと雪の女王」主題歌みたいなキラーチューンにはなれず、、です。 逆に本作の音楽プロデューサーかつブランチ役の声優を務めるジャスティン・ティンバーレイクとアナ・ケンドリックのデュエットソングになると途端に主人公ポピーと声優アナ・ケンドリックの存在が輝き出す不思議さ。 特に仲間のトロールを救う事に失敗し落ち込む主人公ポピーを励ます為にブランチが披露するカバー曲「トゥルーカラーズ」は本作で一番好きです。 何よりジャスティン・ティンバーレイクが往年のヒットバラードを歌ってくれる時点で嬉しいのに更にアナ・ケンドリックのハモりが加わる最高さったら、もう。 本家は歌手シンディ・ローパーの曲なんですけど、このデュエット版の方が断然好きですw。 若干の不満は「トゥルーカラーズ」を歌う際、「歌嫌いのブランチが実は歌が上手かった」事が判明するんですが、そもそもブランチの声優をスター歌手ジャスティン・ティンバーレイクが担当してるので、意外性がそんなに無いんですよね。 「ジャスティン・ティンバーレイクが声優やるなら、ブランチってキャラもどうせ歌うだろうし歌も上手いんでしょ?」と最初から予想がついてしまうのは、スター歌手を起用する弊害ですねw。 とは言え、ジャスティン・ティンバーレイクの歌声は素晴らしくて、正直、それだけが魅力かもしれません。 何て言うか、本作はジャスティン・ティンバーレイク演じるブランチ以外のキャラはそんなに魅力ないですし、ジャスティン以外の声優キャストも歌は上手いんですけどスター性は感じないのがイマイチです。 ラストは相容れない種族だったトロールとベルゲンが仲良く「Can’t Stop the Feeling」を踊って終わるのですが、音楽のノリだけに頼った強引な終わり方で好きじゃありません。 トロールを食べると幸せになると信じる種族ベルゲンに「幸せは自分の中にあるの。人(トロールを食べて)から与えられる物じゃないわ」と主人公ポピーが説得するのですが、そこにすかさず「Can’t Stop the Feeling」がぶち込まれてきて、有無を言わせずラストはハッピーエンドへ持っていく力技がイマイチです。 もう少しベルゲン側が「トロールを食べて幸せになる」考えを改める様子を丁寧に描いて欲しかったなと思うのです。 勿論、ベルゲン王グリスルとブリジットはトロールを食べなくてもお互いを思う愛があれば幸せをなれる事に気づく描写はあります。 しかし、ベルゲンという種族全体が「トロールを食べて幸せになる」価値観を改めていく様子はほぼ描かれず、気付いたらトロールとベルゲンが仲良く「Can’t Stop the Feeling」を踊ってるのが違和感があるんですよね。 「他の事は置いてけ〜ダンス!ダンスダンス!ダンス!〜」の軽快さに載せて、相容れない種族のわだかまりを「まぁ、そんな事は横に置いといて」的テキトーさで流すラストは子供向けアニメとは言え、綺麗事過ぎる気がするのです。 ジャスティン・ティンバーレイクにとっては近年最大のヒット曲となった「Can’t Stop the Feeling」自体は良曲なんです。 でも、それを楽しそうに踊るトロールとベルゲン達のキャラクターやストーリーの魅力が弱い為、別にハッピーエンドを迎えたとしても「ふーん、まぁ、そりゃ良かったね」程度の感情しか芽生えない自分がおりましたとさ(チャンチャン)
総評
トロール達やストーリーの魅力が弱い上に、オリジナル曲とカバー曲もパッとしない凡作ミュージカルアニメです。 唯一、「トゥルーカラーズ」をデュエットカバーして披露するシーンが良かった位ですかね。バラードを歌うジャスティン・ティンバーレイクの歌声は流石はアメリカのスター歌手と言える素晴らしさです。 ただねぇ、ブランチ役の彼以外の声優キャストの歌声は普通ですし、何より主題歌「Can’t Stop the Feeling」含めて2曲しか好きな曲が無くてガッカリです。 歌手兼俳優としては超一流ですが、音楽プロデューサーとして若干ズレてるセンスが気になるジャスティン・ティンバーレイクにヤキモキするアニメ映画でした。
製作秘話
- トロールの住む森はカーペットの様な質感で表現した為、キャラクターも森と一体感を出す為に繊維質な外見となっている。キャラクターイメージは「多肉植物」との事。
- 本作ではフェルトとハサミを使い表現するストップモーションアニメの手法の一つである「スクラップ」が用いられている。劇中でもポピーは「スクラップ」による作品作りが得意なキャラクター設定となっている。
- 製作時に使用した「スクラップ」は本作のアニメ制作に携わったスタッフ500人に1人ずつ記念として贈呈されている。因みに本作の音楽プロデューサーを担当したジャスティン・ティンバーレイクも記念として「スクラップ」を受け取っている。
- 今回、「スクラップ」というアニメ表現を用いた理由としてマイク・ミッチェル監督曰く、「本作を鑑賞した子供達には自分もこんな世界が作ってみたいと思って欲しかったからスクラップで表現したんだ」と語っている。
トロールズのオススメ度は?面白いのか?
オススメ度 50点
個人的に超好き❗️
↓U-NEXTで「トロールズ」シリーズ視聴可能です!
本ページの情報は2021年3月時点のものです。最新の配信状況はU-NEXTサイトにてご確認ください。
オススメ度とは?
0〜20点・・・サイテー激ヤバ作
30〜40点・・・何か個人的に嫌い
50〜60点・・・個人的に超好き
70〜80点・・・万人に勧める良作
90〜100点・・・最高な超傑作