三元雅芸の擦らせるパンチが面白い！映画ヒドラで落ち目な日本アクションの評価爆上がり？

こんにちは、ぽんぽです。最近は日本映画で殴り合いを観たいと思うと、ヤンキー映画しか無いんですよね。例えば「High &Low」シリーズとか、、そりゃ大好きですけども。そんな中、偶然、目にした予告で本作の存在を知りました。おおっ、マイナーっぽいけどヤンキー以外の泥臭い殴り合いアクションが観られそう！との予感で早速、劇場へ。では本作の製作秘話含めた感想(ネタバレ)、紹介していきたいと思います。

「HYDRA（ヒドラ） 60点(感想ネタバレ)」

作品情報

2019年劇場公開　日本
ジャンル:アクション
監督 園村健介
脚本　金子二郎
アクションコレオグラファー　園村健介、三元雅芸、川本直弘
出演者　三元雅芸、miu、永瀬匡、青柳尊哉、仁科貴

あらすじ

若いバーテンダーの梨奈が切り盛りする中目黒のバー「HYDRA（ヒドラ）」は、正確で無駄のない動きで厨房を預かる高志が作る料理の美味さが評判だった。高志は過去のある出来事から心の奥底に闇を抱えているが、恩師の娘である梨奈を陰から見守っている。そんなある日、「HYDRA」である事件が起こり、それが謎めいた「東京生活機構」という組織の存在へとつながっていく。(映画comより抜粋)

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守るべき者の為に戦う高志！簡単なストーリー展開の全てがバトルへの布石！

主人公の高志はバー「HYDRA(ヒドラ)」の冴えない料理人だけど、実は元殺し屋でめっちゃ強いって話w。一瞬で語れる簡単なストーリーですねw。

高志を演じる主演の三元雅芸の風貌も無口な冴えないおっさんにしか見えず大好きです(失礼w)
ギョロ目、エラが張って髪型もモサッとしてて「ザ・東洋人」って顔は角度によっては日本人にも見えるし、韓国・中国系にも見える絶妙に華の無いビジュアル(褒めてますw)。ただ台詞の棒読みっぽさは無口で愛想の無いキャラ設定だとしても違和感がありますかね。実際に裏社会で暗殺を任される末端の人間って、こんな冴えない見た目の奴なんだろうなと勝手に思ったりして。
冴えないけど実は強いおっさんである高志にとってバー「HYDRA(ヒドラ)」のオーナー莉奈が如何に大切な存在かは簡単なストーリーの中でも丁寧に描かれているのが好感触です。
ゆえに「莉奈に危険が迫った時に高志が戦う」と言う簡単なストーリー展開にも雑さは感じないんですよね。

本作って簡単なストーリー展開なのに面白いのはドラマ部分含め、全ての要素が高志が繰り広げるバトルへの布石になってるからです。

過去に高志が殺してしまった友人の一人娘である「莉奈」。

　自分のせいで親を失った莉奈、、そりゃ、贖罪の意味も込めて、高志は莉奈の事を命懸けで守るでしょうよ！

守るべき者の為に引退した元殺し屋は再び、戦いに身を投じる、、
くぅ〜簡単！何て簡単なストーリー展開なんでしょう！なのに燃える！w

たとえ簡単で目新しさなんか無くても、やっぱり「命懸けで戦う理由」がハッキリしている男のハードボイルドなドラマは観ていて気持ち良いんですよねぇ。

三元雅芸の擦らせるパンチが面白い！落ち目な日本アクションの評価爆上がり？

本作のドラマ部分の全てが登場人物達をアクションシーンへ誘う為のきっかけに過ぎないんですよね。恐らく「何はともあれ、兎に角、アクションシーンを観てくれ！」との製作陣からのメッセージかとw。

さて本作のアクションは斬新かつ超クオリティの素晴らしい出来です。
密着した体勢からフックやアッパー、素早いフェイント、ナイフ戦では相手に手首をガシガシ攻める、距離が離れたらすかさず蹴りからタックル、そして寝技へ！使われる武器はナイフやドライバー程度で、基本は徒手空拳での殺し合いが泥臭くて燃えます。
殴られ、金的を喰らっても無言で反撃する殺し屋達の凄みがアクションから迸っております。

主演の三元雅芸が繰り出すパンチが面白いんですよね。
三元雅芸の鋭いフックとアッパーも魅力ですが、その攻撃が相手の体のギリギリを擦っていく不思議なパンチなのです。相手の頭や背中のギリギリを「擦らせるパンチ」により、密着した体制での殴り合いを可能としていて非常に新鮮で面白い格闘アクションが拝めます。ボクシングのクリンチからの殴り合いの似た迫力があるんですよね。
オリジナリティ溢れる見事な「ヒドラ」アクションを体現している三元雅芸の戦闘能力の高さが劇中からでも充分に伝わってきます。相当な稽古をして習得したであろう事が如実に分かる三元雅芸ら出演者達の素晴らしい動きにはアクション好きとしては感涙モノです。

イケメン俳優なんていらないんだ！
知的なストーリー展開なんていらないんだ！
アクションさえ凄けりゃ、映画は面白いんだ！

と言う、園村健介監督の熱い信念がビシバシ感じるヒドラアクション「擦らせるパンチ」を存分に楽しめました。

この路線、このレベルの日本アクション映画、もっと観たいんですよねぇ。
日本のアクション映画は明らかに落ち目ですから(泣)。
しかも落ち目なのは作品のクオリティじゃなくて単純に制作される作品数の問題なんですよね。
純粋なアクション映画って、日本映画だと年に数える位しかありませんし(泣)。

そういう点では本作「HYDRA(ヒドラ)」は作品のクオリティと製作費のリーズナブルさのバランスが良さそうで色々な意味で評価されるべき日本のアクション映画かと思います。

ただし、今の所、評判をあまり聞かないのが心配かも、、。
まぁ、でもアクションが素晴らしいから映画公開以降は話題になるだろうし、ソフト化したら口コミで購入する人も多いだろうから、本作に関わった監督も俳優も評価爆上がりだろうなと確信しております(誰目線w)

総評

分かり易いストーリーで兎に角、アクションが凄いと言う潔さ全開の快作となっております。

主演を務めた三元雅芸の華の無いビジュアル(褒め言葉w)、鍛え抜かれたアクションに惚れ惚れしてしまう事は必須かと。
このヒドラアクション「擦らせるパンチ」の斬新さで日本アクション映画の評価爆上がりですよ！園村監督さん！(馴れ馴れい奴w)

本作は好き過ぎるので何とか報われて欲しいですね。続編、超希望！

パート2と言わず、6、7作と作り続けて欲しい位にドンピシャに面白いです〜。
クラウドファンティングで制作費集めるとかして永遠に作り続けて欲しいぞ！(落ち着けw)

製作秘話

• 莉奈役のmiuは本作が演技とアクション共に初挑戦。
• ラストシーン「高志の笑顔」は重要なシーンの為、園村監督と主演の三元雅芸の間でお互いに納得がいくまで演技について話し合ったとの事。
• 高志vs上田シュウの一騎打ちシーンでは、監督、三元雅芸、川本直弘らが納得の行かないシーンをお互いに自己申告しながら、ハイクオリティのアクションを積み重ねていったとの事。
• 高志vs上田シュウの一騎打ちシーンは密閉された地下室での撮影だった為、暑さにより撮影は過酷だったとの事。
• 本作のアクションで特徴的な相手の体を「擦らせるパンチ」はボクシングの試合からヒントを経て開発された。
• 本作の独特のアクションシーンの撮影の為に、主演の三元雅芸らには約3ヶ月、1日8時間の稽古期間が設けられたとの事。

HYDRA（ヒドラ）のオススメ度は？面白いのか？

オススメ度   60点

個人的に超好き❗️

↓U-NEXTで「HYDRA（ヒドラ）」視聴可能です

本ページの情報は2021年5月時点のものです。最新の配信状況はU-NEXTサイトにてご確認ください。

オススメ度とは？

0〜20点・・・サイテー激ヤバ作

30〜40点・・・何か個人的に嫌い

50〜60点・・・個人的に超好き

70〜80点・・・万人に勧める良作

90〜100点・・・最高な超傑作