こんにちは、ぽんぽです。過去にエディー・マーフィー主演により映画化された「ドクター・ドリトル」がロバート・ダウニー・Jr.主演で復活しましたね。しかも予告を観た限りでは、装いも新たに大作アクションアドベンチャーに様変わりしてる雰囲気です。「アヴェンジャーズ」完結後、久々のシリーズ物以外での主演作ですが、やっぱりお金かかった大作w。この人はもう大作以外は出られない俳優になってしまったのかも(失礼w)。では本作の製作秘話含めた感想(ネタバレ)、紹介していきたいと思います。
「ドクター・ドリトル 50点(感想ネタバレ)」
作品情報
2020年劇場公開 アメリカ ジャンル:アクション 監督 スティーブン・ギャガン 製作総指揮 ロバート・ダウニー・Jr. 他 脚本 スティーブン・ギャガン 他 原作 ヒュー・ロフティング 出演者 ロバート・ダウニー・Jr.、ハリー・コレット、マイケル・シーン、ジム・ブロードベンド、アントニオ・バンデラス、ジェシー・バックリー、エマ・トンプソン、トム・ホランド他
あらすじ
名医ではあるが変わり者で、動物と話せるドリトル先生は、世間から遠ざかり、さまざまな動物たちとひっそり暮らしていた。しかし、若き女王が重い病に倒れたことを耳にしたドリトル先生は女王を救うことができる唯一の治療法を求めて、頑固なオウム、臆病なゴリラら個性的な仲間たちと伝説の島へと出発する。冒険を続ける中で、先生の過去、国を揺るがす陰謀など、さまざまな事実が明らかとなっていく(映画comより抜粋)
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豪華なセットと超絶クオリティのCG動物は一見の価値あり!
「アイアンマン」と「アベンジャーズ」主演を務めハリウッド屈指のスター俳優となったロバート・ダウニー・Jr.。本作も彼の人気ぶりを存分に活かした超大作となっております。 先ずはドリトル邸の広大な庭園やバッキンガム宮殿など圧巻の豪華セットに度肝を抜かれましょう。 獣医師ドクター・ドリトル邸の緑豊かで広大な庭園は圧巻の一言です。広々とした庭園に様々な動物が生息する様子は溜息が出る程に壮大で、映像を通して澄んだ空気を感じる程に素晴らしいんですよね。 そしてイギリス女王が住むバッキンガム宮殿も豪華絢爛でこれまた素晴らしい。ドリトル邸やバッキンガム宮殿は実際の広大なセットとCGを組み合わせた映像かと思うのですが、その圧倒的な豪華さとリッチな雰囲気にウットリです。 そして、超絶クオリティのCGで描かれる動物達も凄過ぎです。 ドクタードリトルの仲間である動物はオウム、白クマ、犬、アヒル、おまけにクジラまでもが登場するのですが、本物との見分けはもう付かないレベルでリアルです。これだけ、様々な動物を違和感無くCGで描く事が出来るハリウッド映画の技術力は凄過ぎて流石としか言えないですw。 個人的に1番気に入ってるのは冒頭のアニメーション映像です。 冒頭にドクタードリトルの人柄や作品の世界観を簡単に語ってくれるアニメーションが流れるのですが、その映像の美しさに口アングリです。2D手描き風アニメと3Dアニメを融合した映像は鳥肌が立つ程に新鮮かつスタイリッシュです。正直、このアニメーション映像でドクタードリトルの映画一本作って欲しい位の出来かとw。これだけ素晴らしい超絶クオリティのアニメーションが冒頭だけって、、何とも贅沢な使い方でしょうか、、マジ凄いです。 とまぁ、こんな感じで映像面では超大作映画に相応しい豪華さと壮大な美しさを追体験出来るので、そこは一見の価値あり!です。
またユーモラスお茶目なおっさん?似た役ばかりのロバートダウニーJr.!
エディ・マーフィー主演のコメディ映画「ドクター・ドリトル」に新解釈を加え再映像化した本作。 「従来の人気キャラクターに新たな解釈を加えて作り直す」手法って、ロバート・ダウニー・Jr.主演映画でよく見られる特徴ですよね。その点で本作はシャーロック・ホームズに大胆な脚色と解釈を加えて大ヒットした映画「シャーロック」の同じ系譜を持つ作品と言えそうですが色々と不満な点がチラホラ散見されます。 まず不満なのは主人公ドクタードリトルの性格面でのオリジナリティの無さです。人間嫌いだけどユーモラスでお茶目なドクター・ドリトルには既視感しかないんですよね。要するにドリトルは「シャーロック」や「アイアンマン」の主人公と似ている「ユーモラスでお茶目なおっさん」風キャラなんです。。果たしてロバート・ダウニー・Jr.はいつまでこういった似た様な「ユーモラスでお茶目なおっさん」キャラを演じるんですかね?結構ウンザリ気味です。 更に不満なのは仲間の動物たちとの会話が対して面白くない所です。 ドリトルと動物たちが軽妙にジョークや軽口を叩く会話セリフはどれも笑える程じゃないし。唯一笑えたのは母親に対してトラウマを持つ精神的に病んでるトラとの会話シーン位ですかね。コメディ映画としての「笑い」のクオリティは総じて普通か低めです。 他にも不満なのはドリトルの獣医師としての優秀さが分かりにくい所です。 例えばリスが銃で撃たれて、ドリトル邸に運ばれてくる際も緊迫感は無く、仲間の動物たちと軽口を叩きながらの、おざなりな手術シーン。ドリトル自身の獣医師としての腕前や倫理観、道徳感がそれ程描かれてないのはイマイチです。あくまでも「動物と話せる」能力以外に彼の優秀さを感じる何かが足りないかと。 それと個人的にはコメディ一色じゃなく、ドリトルが動物たちの「命」と向き合うシリアスシーンはもっと欲しかったなぁと思ったりしますね。 あと、地味に残念だったのはドリトルが獣医師って設定上、もっと白衣姿のロバート・ダウニー・Jr.の姿が観たかったゾw。
エマ・トンプソンの説明ナレーションが全て?
毒に侵されたイギリス女王を救うべく、特効薬となるエデンの果実を探す冒険の旅に出るドリトルと助手スタビンズと動物たち、しかし悪の医師マッドフライが行く手を阻む、、。 うむ、3行で語れてしまう簡単な物語ですなw。 にしてもロバート・ダウニー・Jr.演じるドクタードリトルが船に乗り冒険の旅へ、、ってまんま、ジョニー・デップ主演映画「パイレーツオブカリビアン」とほぼ同じ設定じゃん状態ですw。どうやら「ユーモラスでお茶目なおっさんが船で冒険の旅へ」って設定は日本人が思ってる以上に欧米の大衆に人気があるんですねw。 本作は超簡単なストーリーと豪華な映像がウリのゴリゴリの子供向け。サクッとした大作であり、まぁ中身無し、みたいなw。超簡単ストーリーで子供向けであるからこそ、省略して描き切れない残念な部分も多数あります。 まず残念なのはドリトルと助手スタビンズの師弟ドラマが物足りない所です。 動物大好きで心優しいスタビンズは助手としてドリトルと共に冒険の旅へ出るのですが、その中で描かれる獣医師と助手の師弟ドラマがそれ程描かれないのがイマイチです。ドリトルが動物と話す方法を助手スタビンズに指南するシーンはあるのですが、それよりも動物たちの「命」とどう向き合うかみたいな獣医師としての倫理観とかを指南するシーンが欲しかったです。また、助手スタビンズの勇気や真っ直ぐな好奇心により、ドリトルの「人間嫌い」な気持ちが徐々に解れていく描写も弱いんですよね。 そりゃ、ド派手な映像で冒険ばっかやってるアドベンチャー映画ですから、師弟ドラマはそっちのけになるかな(泣)。 そこにダメ押しとも言える残念さが上乗せされるのがナレーションです。 オウムのポリーの声を務めたエマ・トンプソンが物語上では説明ナレーションをちょくちょく入れてくるのです。 超子供向けなので、ストーリーを分かり易く説明する上でも役に立ってはいると思うのですが、最後の最後はダメダメです。 冒険の旅を経て、ドクタードリトルは再び獣医師として復活するのですが、彼が「人間嫌い」となったトラウマを克服する描写や助手スタビンズとの師弟ドラマが不足しているので、ドリトルが獣医師として復活する理由について微妙に感情移入出来ないままラストを迎えるのです。 そこにとって付けた様な女優エマ・トンプソンのナレーションで 「ドリトル先生は自分の居場所を取り戻しました。結局、他の誰かを救う事が自分を救う唯一の道なのです」 めでたし、めでたし、、っておい!(怒) ドリトル先生の心理描写で描き切れなかった部分をナレーションで簡単に説明してしまうのはセンス無さ過ぎです。このダメさ加減はまるで駄作の日本映画を観ている感覚に近いです。これだけのハリウッド超大作にしては酷過ぎるテキトーさに驚きます。 ロバート・ダウニー・Jr.程のキャリアある俳優の演技力であれば、ワンシーンあればドリトルの心理的変化は如何様にでも演じられただろうに。 それを観せず、女優エマ・トンプソンの説明ナレーションで片付けてしまうとは、オウ、No!レベルの最悪なラストです。
総評
相変わらず「シャーロック」「アイアンマン」と似た感じの「ユーモラスでお茶目なおっさん」演じるロバート・ダウニー・Jr.には流石に飽きてきました。 おまけに「人間嫌い」ドクター・ドリトルのトラウマ克服を女優エマ・トンプソンの説明ナレーションでおざなりに語るだけのラストは結構テキトー過ぎるかと。 うーむ、超絶クオリティのCG動物たちと豪華で壮大なセットを楽しむだけの超凡作でした。
製作秘話
- 助手スタビンズ役ハリー・コレットをオーディションで見た時の印象について主演ロバート・ダウニー・Jr.は「彼を見た時はトム・クルーズの再来かと思ったよ。芯を持ってる有能な子なんだ」と絶賛している。
- 「アベンジャーズ」などアクション映画出演が多いロバート・ダウニー・Jr.は役作りで習得した格闘技を撮影期間中、暇を見つけては助手スタビンズ役ハリー・コレットに教えていた。ハリー曰く「残念ながら教わった格闘技を映画の中で披露するシーンは無かったけどね」と語っている
- 助手スタビンズ役ハリー・コレット曰く、「無理だ」「駄作を撮るぞ」など撮影本番前にはわざと弱腰な言葉やジョークを言って現場を和ませる主演ロバート・ダウニー・Jr.が印象的だったと語っている。
- 撮影期間中、主演ロバート・ダウニー・Jr.は助手スタビンズ役ハリー・コレットに対して「映画出演後は仕事の電話が鳴りまくるだろうから、今の内に学校に沢山行っておきなさい」と助言している。
- 監督であり脚本を担当したスティーブン・ギャガンは執筆当初から主人公のイメージはロバート・ダウニー・Jr.を想定していた事から、主演に起用したとの事。
- 主演ロバート・ダウニー・Jr.は主人公ドクター・ドリトルのキャラクターをとても気に入っており、「この役の為に、自分は生まれた」とまで発言している。
- ドクター・ドリトルの服装は「昔のウェールズ人の医師」が当時来ていた服をアレンジしてデザインされている。
- 悪役マッドフライ医師を演じたマイケル・シーンについて主演ロバート・ダウニー・Jr.は「彼との共演はとても楽しいものだったよ。プロ意識が高いだけじゃなく自身も楽しんでるんだ」と絶賛している。
- モンテベルデの暴君ラソーリ役アントニオ・バンデラスと主演ロバート・ダウニー・Jr.は撮影中はお互いにずっとジョークを言い合って楽しんでいたとの事。
ドクター・ドリトルのオススメ度は?面白いのか?
オススメ度 50点
個人的に超好き❗️
↓U-NEXTで「ドクター・ドリトル」視聴可能です!
本ページの情報は2021年4月時点のものです。最新の配信状況はU-NEXTサイトにてご確認ください。
オススメ度とは?
0〜20点・・・サイテー激ヤバ作
30〜40点・・・何か個人的に嫌い
50〜60点・・・個人的に超好き
70〜80点・・・万人に勧める良作
90〜100点・・・最高な超傑作