こんにちは、ぽんぽです。個人的に「ジョーズ」と並ぶ傑作サメ映画だと思っている「ディープ・ブルー」の続編が!しかも18年ぶりで、しかも劇場未公開とな、、。うーむ、面白いか心配(失礼w)。評判も全然聞かないし、期待はしないでおこうと心の中で予防線を貼りつつ鑑賞へ。では本作の製作秘話含めた感想(ネタバレ)、紹介していきたいと思います。
目次
「ディープ・ブルー2 30点(感想ネタバレ)」
作品情報
2018年製作 アメリカ(日本劇場未公開) ジャンル:モンスターホラー 監督 ダリン・スコット 出演者 ダニエル・サブレ、ロブ・メイズ、マイケル・ビーチ、キム・シスター
あらすじ
遺伝子操作されたサメを利用したアクティカ計画が失敗に終わってから19年が経った。製薬会社の大富豪カール・デュラントの決断で研究が再開されることになり、サメ保護活動家のミスティ・カルホーン達が海底の実験施設に招集される。しかし会社が実験体に使っているのは、海中で最も獰猛な肉食動物であるオオメジロザメだった(映画comより抜粋)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
続編は凶暴な子ザメ!しかし低予算過ぎて評価イマイチ!
最初に触れておくと本作は続編と言っても前作で起きた事件がセリフで少し語られる程度です。話の繋がりはほぼ無しの仕切り直しって感じの続編となっております。 さて、そんな傑作サメ映画「ディープ・ブルー」続編への期待は序盤からぶち壊されます。 神ゼウスの息子の名前を冠した海洋施設アケイロスがショボい。前作の海に浮かぶ広大なセットとは違い、海に浮かぶ唯のほったて小屋状態で低予算過ぎでガッカリします。壮大なBGMを背景に女性研究者ミスティ博士ら登場人物がアケイロスに降り立つシーンも、セットがショボくて壮大さは欠片もないのでサムいばかり。 その低予算っぷりがあろう事か主役であるサメにまで及んでいます。 海洋施設アケイロスには薬の投与で頭が良くなり凶暴化したオオメジロザメ「ベラ」が飼育されているのですが、兎に角、登場シーンが少ない。「ベラ」の化け物っぷりを表現するには海中をガンガン泳ぎ獲物を狩る「ベラ」をCGで描いて欲しいのに、そういうシーンが殆ど無い。「サメをCGで表現する予算すらないんかい!」と言いたくなる程でw。セリフで「ベラ」の怖さは語られるけど、出番が少なめでイマイチ怖さが伝わらないんです。 そして致命的とも言えるのが「子ザメ」の描き方のショボさです。 オオメジロザメである母親「ベラ」から生まれた子ザメ達が人間を襲う構想は新鮮で、浸水した狭い海洋施設アケイロスに小さな子ザメがピラニアの如く群れで入り込んでいき、人間を喰っていくアイデアは「おっ新しいサメ映画じゃん」と感心したのも束の間、ここでも低予算ぶりを発揮。CGで描かれる子ザメすら、出番が少なめでショボい。 他にもショボさを感じるのは子ザメという凶悪なサメが誕生するシーンが無い事です。 要するに母親「ベラ」から子ザメが生まれる出産シーンが無いのが不満なんですよね。ここも恐らく予算の都合上、出産シーンは撮れなかったらしく、「子ザメが生まれたわ」とミスティ博士に台詞で説明させてるのみ。この出産シーンが無いから、知能の高い凶暴な母親ザメの特性を受け継いだ新たなモンスター「子ザメ」の存在がスベリ気味で、とんでもないサメが誕生してしまった絶望感が皆無に。 そこに拍車をかけるのが子ザメが人間を食べる描写の薄さです。 子ザメが人間に群がり喰いまくるシーンは人間がもがき苦しみ水中で血に染まる程度の薄さ。もっと子ザメがピラニアの如く人間を喰い荒らす強烈な人体損壊シーンが欲しかったのに残念です。子ザメが襲いかかる所とかも水面がパシャパシャしながら段々と人間に迫っていくだけで地味だし。 これらサメの登場シーンが少な過ぎ!問題はダリン・スコット監督のクソセンスが原因かと。 何故ならダリン・スコット監督は「アクション映画というよりホラー映画にしたかった」と本作について語っているのですが、ホラー映画って事は目に見えない謎の存在が迫り来る恐怖を描こうとした訳ですよね。そういったホラー描写は他のモンスターパニック映画でもよくありますが、 それを「ディープ・ブルー」でやるなよ!(怒) 「ディープ・ブルー」の良さはCGで描かれたサメがガッツリと登場し、ありえない動きと豪快さで人間をバクバク喰うのが魅力なのに、それをやらないのが駄目。って言うか、サメを目に見えない謎の存在として描くホラー映画って、まんま「ジョーズ」じゃん!って言う、ね。 何となくダリン・スコット監督って低予算過ぎて、CGサメを思うように登場させられなかった言い訳として「本作をホラー映画にしたかった」発言してる気がするんですよね。「ホラー映画にしとけばサメが出なくても平気でしょ」みたいな舐めた考え(言い過ぎw)。 因みにダリン・スコット監督が前作「ディープ・ブルー」の魅力を語ってるネット動画があるんですが、普通にムカつきますw。「低予算過ぎて評価イマイチな癖に魅力語ってんじゃねぇよ」状態w。 大傑作「ジョーズ」を超えるサメ映画を撮る覚悟を持って前作「ディープ・ブルー」を製作したレニー・ハーリン監督に謝るのだ! と謎の立ち位置でダリン・スコット監督に心の中で説教かましております、ワタクシw。
どうでもいいキャスト陣の死に様に興味無し!
え〜まだまだ本作への悪口は続きますとも(性格悪いw) それはキャスト陣の配役の最悪さです。 サメの保護を訴える女性研究者、黒人の金持ちキャラ、サメの生態に詳しいイケメンマッチョなど前作そっくりのキャラ設定の奴らばかりなんですよね。特に前作のサミュエル・L・ジャクソンを彷彿とさせる黒人俳優マイケル・ビーチ演じる製薬会社社長のカール・デュラントに至ってはド派手な死に様すら前作そっくりな始末。この二番煎じ設定の登場人物達が前作へのオマージュとでも言うつもりですかね(怒)。 おまけに今回はサメを実験体にした研究内容も酷いです。 「来るべきAI時代、コンピューターに負けない位の高い知性を人間も手に入れるべきなのだ!」 と言う理念の元、知性を向上させる薬を開発しサメで実験し大丈夫そうなら人間に投与しようって研究内容なのですが、、何じゃそりゃ、です(泣)。 サメを実験体にする人間のエゴを描きたいんでしょうけど、金持ち黒人カールの研究内容は人間のエゴってよりかは、クレイジーな妄想レベルでゲンナリ。 確かにAI時代が到来すれば、コンピューターの持つ効率面を考えると雇用などで人間が割を食う場面はあるかもしれません。しかし、それに対する答えが「もっと人間の頭が良くなればコンピューターにも負けないよ」と言うのが浅はかでヌルい(怒)。人間社会への問題提起をしといて、その程度の知見しか持ってないのかよ!と。 前作はアルツハイマー治療と言う人間社会にとっての崇高な目的とサメを実験台にする生命への倫理観の歪みを問題提起した奥深い知見とテーマ性があったのに、、。 唯一、笑えたのはサメの保護を訴える研究者ミスティと金持ち黒人カールの罵り合いですかね。 遺伝子操作されたオオメジロザメ「ベラ」のヤバさに気付き殺そうするミスティに対してカールが「あんたはサメの保護をするのが仕事だろ!殺してどうするんだよ!」とブチ切れながら止める様子には爆笑しました。「サメの保護を訴えてたけど流石に遺伝子操作した凶暴なサメは殺すしか無いでしょ!」と言う女性らしい割り切り方をしちゃうミスティの矛盾と雑さを孕んだ人物描写はブラックジョークが効いてますなw。 しかしながら、既に二番煎じで矛盾と雑さを孕んだ登場人物達に対して「どうでもいいよ、コイツら」状態。子ザメに喰われるキャスト陣の死に様すら興味無し。だって、生き残って欲しいと思える魅力的な奴がいないですからね。別にどうでもいい奴らが死んでいくので普通にどうでもいい展開w。 更に言うと前作の魅力だった「サメに食われる奴らの意外な人選」の要素も皆無。 前作はスター俳優、女性主人公も容赦無くサメに喰われるっていう衝撃の人選に度肝を抜かれた訳ですが本作には全くありません。生き残るのは主人公であるミスティ、マッチョな良い男トレント、その親友アーロン。こいつら全員、メイン所の良い者キャラばかりで「そりゃ生き残るだろうな」と特に意外性が無いのがつまらん!です。 ラストでつまらない、どうでもいい奴らがオオメジロザメ「ベラ」に信号弾で格好良くドドメを刺すシーンも盛り上がらず。子ザメを一網打尽にする為に海洋施設アケイロスを爆破するシーンすら、どうでもいいって位に心動かず。 溜息混じりで迎えたエンディングでは倒した筈の子ザメ達が実は生きていましたってオチがあり「ディープ・ブルー」シリーズはまだまだ続くよ宣言があるも「ふーん」としか思わない、自分(冷たい奴ですw)
総評
新時代の傑作サメ映画「ディープ・ブルー」が19年ぶりに満を持して続編へ!、、、とはならず。19年の間、宙を彷徨っていた続編の企画が運悪く、サメ映画への愛もセンスも無い製作陣らの手に渡ってしまった様ですね(泣)。本作はそんな不運を呪いたくなる駄作でございます。 子ザメと言う斬新なサメの構想を持ちながら、それを活かす事が出来ない程の低予算ぶりには「評価イマイチ」と言える程の評価も出来ない残念さ。セットのショボさや人体損壊シーンの少なさも然り。 そして前作の二番煎じとも言えるキャスト陣による、浅くてヌルい知見と倫理観が目につくサメの研究内容に一緒にウンザリしましょう(ヤケクソw)。こいつらの死に様とか、マジで興味無い(怒)。 これビデオスルーで逆に良かったよな。映画館で1800円払って観てたらブチ切れモンですよw。 うむ、日本での劇場未公開も納得のひどい続編でした。
製作秘話
- ミスティ役の主演ダニエル・サブレやレズリー役のキム・シスターは前作「ディープ・ブルー」の大ファン。キム・シスター曰く「子供の頃に見たディープ・ブルーの続編に出演出来るなんて夢みたい」と語っている。
- 前作「ディープ・ブルー」はファンの間では「最もサメが多く登場するサメ映画」として有名。
- ダリン・スコット監督は続編を製作する上での注意点として「前作の最大の魅力を何かしらの形で残す事」と語っている。その上で「アクション映画では無くホラー映画を意識して作った」との事。
- 本作の主役であるサメにはインパクトを求めた為、凶暴で淡水でも生きられるオオメジロザメが題材にされている。
- 劇中に登場する母親ザメ「ベラ」の実物大セットは体長4メートル半、ガラスとステンレス製で作られている。
- 本作に登場するサメの映像は9割がCG。
- ダリン・スコット監督曰く、「子ザメの構想は撮影中に思いついた」との事。
- 本作のロケ地は南アフリカの海岸やケープタウン。因みにケープタウンはサメ映画に多く登場する有名なサメの生息地。
ディープ・ブルー2のオススメ度は?面白いのか?
オススメ度 30点
何か個人的に嫌い❗️
↓「ディープブルー」全シリーズ視聴可能です
本ページの情報は2021年2月時点のものです。最新の配信状況はU-NEXTサイトにてご確認ください。
オススメ度とは?
0〜20点・・・サイテー激ヤバ作
30〜40点・・・何か個人的に嫌い
50〜60点・・・個人的に超好き
70〜80点・・・万人に勧める良作
90〜100点・・・最高な超傑作